金融EDIに関するQ&A

1.金融EDIって何ですか?

金融EDIは、受発注や請求などの商取引に関する情報を振込の際に添付し、支払企業と受取企業との間で交換・共有する仕組みをいいます。
この仕組みで交換・共有する商取引情報を「金融EDI情報」といいます。
(注)EDIは、Electronic Data Interchangeの略称で、「電子データ交換」を意味します。

2.全銀EDIシステムはどんなシステムですか?

全銀EDIシステムは、インターネットバンキング等による「総合振込」の際に、XML形式の振込電文に「金融EDI情報」をセットして受取企業へ通知できるようにするため、一般社団法人 全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が構築したシステムです。
愛称を「ZEDI(ゼディ)」という本システムは、2018年12月25日から稼動します。

3.XMLって何ですか?

XML(eXtensible Markup Languageの略称)は、膨大な情報を搭載するための技術です。ZEDIではXML形式の振込電文が採用されています。

(ご参考)
XMLは、文書やデータの意味や構造を記述するための意味付け(マークアップ)言語で、入力されたデータ内容の前後に「タグ」と呼ばれるルールの決まった文字を挿入して印を付けることで、データ内容の意味付けを行います。
文字列の前に置くタグを「開始タグ」、後ろに置くタグを「終了タグ」と呼び、開始タグは「<ルール名>」、終了タグは「</ルール名>」という形式で示されます。

【XMLを使用したデータの記述イメージ】

<支払情報>

<支払通知書番>01234567</支払通知番号>

<支払通知発行日>20181225</支払通知発行日>

<製品名>飲料水</製品名>

<単価>120</単価>

<個数>1000</個数>

</支払情報>

青字:XMLタグ

赤字:データ内容

4.XMLの振込電文は、これまでの振込電文と何が違うのですか?

これまでの総合振込の電文は「固定長」と呼ばれ、電文の情報が120桁に制限されているため、登録できるEDI情報も20桁に制限されています。
これに対して、「XML」の電文は、設定できる金融EDI情報が最低でも140桁※に拡大されるので、膨大な金融EDI情報を受取企業へ通知できます。
140桁を超える場合には、140桁の情報を制限回数の範囲で繰返し設定できます。

XMLの振込電文

5.金融EDIを活用するメリットは何ですか?

金融EDIは、支払企業、受取企業いずれの立場でご利用いただいてもメリットがあります。

金融EDIを活用するメリット
対象 メリット
支払企業
  • 振込にかかる以下の負担を軽減できます。
    • ① 振込内容に関する受取企業からの照会対応の負担
    • ② 請求書と異なる金額で振込する場合の事前連絡・調整の負担
    • ③ 請求書毎に振込する(まとめて1回で振込できない)ことによる振込事務・手数料の負担
受取企業
  • 請求書情報と振込入金情報の照合、売掛金の消込み作業を効率化できます。
  • 振込内容に関する支払企業への照会対応の負担を軽減できます。

6.金融EDIを利用するためには何が必要ですか?

金融EDIを利用するには、XML形式の総合振込データを作成して全銀EDIシステムへ送信する機能や、全銀EDIシステム(ZEDI)から金融EDI情報を受信してXML形式の振込入金データの内容を確認する機能を備えたシステム環境が必要になります。 なお、常陽銀行では、より多くのお客さまに金融EDIの利用メリットをご享受いただけるように、これらの機能を法人インターネットバンキング「JWEBOFFICE(ジェイウェブオフィス)」や専用ソフトウェア「金融EDIサポート」(提供元:株式会社 NTTデータフロンティア)で提供します。

対象 提供機能 提供媒体(方法)
支払企業 XML形式の総合振込データを作成する機能 金融EDIサポート
XML形式の総合振込データのファイルを取り込み、金融EDI情報を全銀EDIシステム(ZEDI)へ送信する機能 JWEBOFFICE
(伝送受付サービス)
受取企業 全銀EDIシステム(ZEDI)から金融EDI情報を受信して、XML形式の振込入金明細データのファイルをダウンロードする機能 JWEBOFFICE
(照会サービス)
XML形式の振込入金明細データの内容確認、データ出力・編集する機能 金融EDIサポート

「金融EDIサポート」に関しては、株式会社NTTデータフロンティアのページをご参照ください。

7.金融EDIを利用するための費用はどの位かかりますか?

JWEBOFFICEの機能は無料でご利用いただけます。また、専用ソフトウェア「金融EDIサポート」も無償で貸与いたします。 (注)「XML形式の総合振込データのファイルを取り込み、金融EDI情報を全銀EDIシステムへ送信する機能」をご利用いただくためには、JWEBOFFICEの「統合型」または「統合型ライト」のご契約が必要ですので、これを機会に「統合型」または「統合型ライト」の導入、切替をご検討ください。

(ご参考)
自社の販売管理システムや財務会計ソフト等に、「金融EDIサポート」の機能やXML形式の振込入金明細データを活用した売掛金消込み機能を追加する場合の費用は、システム・ソフトウェアのベンダーにご照会ください。

8.金融EDIを利用できる時間は決められているのですか?

全銀EDIシステム(ZEDI)とJWEBOFFICEの間で金融EDI情報を送受信できる時間は、全銀EDIシステム(ZEDI)の稼動時間である平日8時~19時となります。
金融EDI情報の送受信以外の機能は、JWEBOFFICEの利用時間内でご利用いただけます。

9.金融EDIの利用を開始するにはどのような手続きが必要ですか?

JWEBOFFICEをご利用のお客さまは、特に手続きいただくことなく金融EDIを利用できます。また、専用ソフトウェア「金融EDIサポート」については、JWEBOFFICEの掲示板でご案内する専用サイトからダウンロードいただき、ご使用ください。 (注)JWEBOFFICEを未導入、JWEBOFFICEタイムリー型をご契約のお客さまは、「XML形式の総合振込データのファイルを取り込んで、金融EDI情報を全銀EDIシステム(ZEDI)へ送信する機能」をご利用になる場合、JWEBOFFICEの「統合型」または「統合型ライト」の導入、切替のお手続きが必要になります。

(ご参考)
「全銀EDIシステム(ZEDI)から金融EDI情報を受信して、XML形式の振込入金明細データのファイルをダウンロードする機能」は、JWEBOFFICEタイムリー型をご契約のお客さまでもご利用いただけます。

「金融EDIサポート」のダウンロードサイトはこちら

10.総合振込以外の振込で金融EDIは利用できないのですか?

JWEBOFFICEによる「総合振込」以外の振込では金融EDIをご利用いただけないため、金融EDI情報を受取企業へ通知することができません。 (注)全銀EDIシステム(ZEDI)では、今のところ「総合振込」以外の振込での金融EDI利用が許容されておりません。

11.JWEBOFFICE以外の方法で金融EDIは利用できないのですか?

金融EDIに関する機能は、今のところJWEBOFFICEのみでの提供となります。
なお、EB(専用ソフトを使って取引を行う「常陽資金移動・照会サービス」)で金融EDIをご利用いただくための対応は、お客さまのご要望・ご意見を伺いながら検討して参ります。 (注)全銀EDIシステム(ZEDI)では、今のところ「インターネットバンキング」や「EB」以外の媒体(サービス)での金融EDI利用が許容されておりません。

12.金融EDIを利用するうえでの留意点はありますか?

取引先に金融EDIをご利用いただく環境をご用意いただく必要がありますので、まずは取引先が金融EDIを利用する環境があるかご確認ください。

(ご参考)
全銀EDIシステム(ZEDI)に接続して金融EDIのサービスを提供する金融機関は、2018年12月現在で321機関です。金融機関によってサービスの提供内容等が異なります。