総合金融サービスの提供により、お客さま、地域の課題解決に貢献してまいります。

取締役頭取

平成27年度を振り返って

平成27年度のわが国経済は、消費税増税による影響の一巡、企業業績の好調などを背景に、年度当初は緩やかながら景気回復の動きが見られました。しかし、中国をはじめとする新興国経済の減速懸念に加え、年明け以降の円高・株安による企業の景況感の下振れなどから、総じて力強さを欠く状況となりました。

茨城県経済においても、個人消費は年度を通じて底堅く推移した一方、生産面に弱さが見られるなど全体として弱めの動きとなりました。

こうした経済環境のもと、当行は、目指す姿を「地域の未来を協創するベストパートナーバンク」とする第12次中期経営計画(平成26年度〜平成28年度)を展開しております。当期はその中間年度として、総合金融サービスの提供を通じ、社会・経済構造の変化に伴う地域の課題をお客さま、地域とともに解決し、当行グループ自らの成長にも繋げていくことを目指し、引き続き「未来協創プロジェクト『PLUS+』」を中心に、諸施策を展開いたしました。

また、当行は昨年7月に創立80周年を迎えました。これもひとえにお客さま、地域の皆さま、株主の皆さまのご支援、ご愛顧の賜物であり、心から感謝申し上げます。当期は、皆さまへの感謝の意を込め、「未来協創」のコンセプトを組み込んだ創立80周年事業も併せて展開いたしました。

法人分野では、円滑な資金供給に引き続き取り組むとともに、創業支援融資「常陽創業支援プラン」を新設したほか、医療法人のお客さま向けに「医療機関債」の取り扱いを開始するなど、創業および新事業に挑戦するお客さまや成長分野に向けた資金供給手法の多様化にも取り組みました。また、食の商談会、ものづくり企業フォーラムの継続開催に加え、今後発展が見込まれるアジア諸国での商談会やビジネスセミナーの開催など、お客さまの海外事業展開に向けた支援を強化いたしました。さらに、当行創立80 周年事業の一環として、地域の未来を牽引する次世代経営者向けに学びと交流の場を提供する「常陽未来協創塾」を創設し、地域の人材育成の取り組みに注力いたしました。

個人分野では、投資信託や保険分野の商品拡充に加え、複数の積立投資信託商品を組み合わせて少額からの分散投資を可能とする「積立投信はじめてパック(未来セレクト)」の取り扱いや、少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」を企業等の福利厚生と役職員の方々の資産形成に活用する「職場積立NISA」の取り扱いを開始するなど、お客さまの多様化する資産運用ニーズにお応えしました。また、個人向け融資分野では、各市町村と連携した定住支援住宅ローンの取り扱い拡大を進めたほか、女性の活躍支援に向けたローン商品の拡充を図るなど、金融仲介機能を活用した地域社会・経済活性化への貢献にも取り組みました。

営業チャネルでは、平成27年8月に「つくば新都市支店」を開設したほか、三郷支店内にローンプラザを開設するなど、目覚ましい発展を続けるつくばエクスプレス沿線の店舗ネットワークの充実を図りました。また、平日夜間・土日における個人のお客さまの資産運用等のご相談にお応えする「マネー相談デスク」を、平成28年4月から茨城県内3店舗に開設するなど、お客さまによりきめ細かな金融サービスを提供する態勢の充実にも取り組みました。

地域貢献活動では、昨年9月に発生しました関東・東北豪雨災害において、被災された方々からの各種ご相談にお応えするとともに、移動相談車を活用した臨時のATMサービスを実施するなど、金融機能提供による被災地支援に取り組みました。

地方創生に向けた取り組みでは、地域経済活性化支援機構との連携のもと、「いばらき商店街活性化ファンド」を組成し、茨城県内の商店街の賑わい創出と活性化に向けた資金面でのサポート体制を強化しました。また、一般社団法人移住・住みかえ支援機構による家賃保証を組み込んだ、全国初の住宅ローン新商品「いばらき発残価保証型居住プラン『ゆとりライフ』」の活用を軸とする「茨城県への移住促進に関する連携協定」を茨城県および同機構と締結するなど、官民連携による地域の課題解決に向けた取り組みを積極的に展開いたしました。

こうした取り組みにより、平成27年度の業績は、当期純利益は前年度比38億円増加の277億円、連結では前年度比23億円増加の310億円となり、連結ROE(自己資本利益率)は、5.2%となりました。

また、銀行の健全性を示す自己資本比率は、連結で12.00%となり、引き続き高い水準にあります。

なお、株主の皆さまの日ごろのご支援にお応えするため、平成27年度の年間配当は、前年度から3円増配の1株当たり13円(創立80周年記念配当1円を含む)とさせていただきました。また、平成28年度の中間配当は普通配当6円を予定しております。

当行が対処すべき課題

総人口の減少、少子高齢化の進行や経済のグローバル化の進展といった、社会・経済構造の変化が一段と進み、地域社会・経済は、空き家の増加や中心市街地の空洞化など、さまざまな課題が顕在化しております。こうした中、各地方自治体により策定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が実践段階を迎えており、地域金融機関に対して、地域振興への積極的な関与がこれまで以上に期待されていると認識しております。

平成28年度は、第12次中期経営計画の最終年度として、「地域の未来を協創するベストパートナーバンク」の実現を目指し、総合金融サービスの提供を通じて、社会・経済構造の変化に伴う地域の課題をお客さま、地域とともに解決し、地域社会・経済の活性化に貢献するとともに、当行グループ自らの成長にも繋げてまいります。

また、当行は、平成27年11月2日に、株式会社足利ホールディングスと経営統合に関する基本合意書を締結し、統合準備委員会を設置して協議・検討を進めてまいりました。本年4月25日に株式交換契約書および経営統合契約書を締結し、10月1日に新たな金融グループ「株式会社めぶきフィナンシャルグループ」の立ち上げを目指します。当行と株式会社足利ホールディングスの子会社である株式会社足利銀行の両行が長年にわたり築いてきたお客さまとのリレーション、地域への深い理解を維持・深化させながら、地域のリーディングバンク同士の融合でしかなしえない、より利便性が高く、質の高い総合金融サービスを提供してまいります。

今後とも、お客さま、地域の皆さま、株主の皆さまのご期待にお応えできるよう、役職員一同全力を尽くしてまいります。引き続き一層のご支援を賜りますよう心からお願い申しあげます。

平成28年7月 取締役頭取 寺門一義

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