自宅にスロープをつけたり段差を少なくしたり、バリアフリー環境を整えるために行うリフォームでは、介護保険を使うことができます。そのために必要な準備についてご紹介します。

住宅改修

進む高齢化

 衆議院調査国土交通調査室が行った調査によると、平成24年10月1日時点において日本は1億2,752人という人口を有していました。そのうち65歳以上の高齢者が占める割合は3,079万人で、これは同時点の人口の24.1%に該当します。

 この調査・統計が実施された平成24年には高齢者の急増が見られます。その理由のひとつに、昭和22〜24年生まれの「団塊の世代」が続々と65歳を迎えたという社会的背景があります。

 平成24年時点においては国民全体のおよそ4分の1が65歳以上という結果であったものの、社会の高齢化は現在進行形で加速し、2035年には国民の3人に1人が、2060年には2.5人に1人が高齢者であるという時代が訪れると推計されています。

出典元:内閣府衆議院調査局国土交通調査室
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2013/zenbun/pdf/1s1s.pdf

高齢者の住居とバリアフリー

 社会の高齢化にともなって有料老人ホームなどに暮らしの場を移す人が増え始めている一方で、高齢者の9割以上が自宅での生活を選択しているという調査結果があります。

 このことからも、高齢者の住居におけるバリアフリー化は非常に重要な課題であることが分かります。

 実際、高齢者の事故が発生した場所の統計を見てみると、一見危険に思える「一般道路」「自然環境」などと比較して格段に多い件数となっているのが「住宅内」なのです。

 そして、高齢社会の流れを受け、手すりを設置する、浴槽を低くする、廊下や出入口を車椅子で通行可能な幅にする、屋内の段差を減らすなど、何らかのバリアフリー化を施した住宅の割合は年々増加しています。

出典元:内閣府衆議院調査局国土交通調査室
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Shiryo/kokudo_201402_koureisha.pdf/

$File/kokudo_201402_koureisha.pdf

介護保険とは

 介護保険とは、介護を必要とする高齢者の治療や介護などのために発生する負担(治療費や福祉施設利用料・家族介助など)を支援するための保険制度のことをいいます。介護を必要としている人が日常生活を送るために、当人やその家族の負担が極力少ない状態で介護や支援サービスを受けられるようにする社会を作るという目的で運用されており、「公的な介護保険」と「民間の介護保険」の2種類が存在します。

 公的な介護保険は1997年に制定された「介護保険法」に基づいており、地域や施設による格差や高齢者のための施設不足の解消なども目的としたものになっています。

 民間の介護保険では現金の支給という形のみで支援が行われることもありますが、公的な介護保険においては以下のような支援やサービスを受けることができます。

  • グループホームや介護施設への入所
  • 訪問介護サービス
  • 介護予防サービス
  • 栄養食事指導
  • 口腔ケア
  • 運動、リハビリテーション
  • 歩行、食事訓練

 また、次のような費用についても補助を受けることが可能です。

  • 歩行器や車椅子をレンタルするための費用
  • 入浴補助器具を購入するための費用
  • 手すりの取り付け、段差の解消などバリアフリー化のための在宅改修費用

 サービスが多様化するにつれて、介護業界全体の人材不足という新たな問題も浮上しており、わたしたちが今後も関心を持って注視していく必要があるでしょう。

どこまでの住宅改修ができるの?

 介護保険によって在宅改修費用の支給を受けることができるとご説明しましたが、具体的な金額や範囲についてはどのようになっているのでしょう?

 厚生労働省によれば、介護保険によって「1人につき1度、20万円まで」という支給限度基準額が設定されることとなっています。これは、要介護区分にかかわらず定額です。

 ただし、要介護状態区分が重くなった場合や転居した場合には再度20万円までの支給限度基準額が設定されます。

 在宅改修費用の支給上限は支給限度基準額(20万円)の9割である18万円が上限となっており、申請書と必要書類を提出することによって支給を受けることができます。介護保険の支給対象となる在宅改修の種類・範囲としては次のようになっています。

  • 手すりの取り付け
  • 段差の解消
  • 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更
  • 引き戸等への扉の取替え
  • 洋式便器等への便器の取替え
  • その他前各号の在宅改修に付帯して必要となる在宅改修

 このように、かなり広範囲の在宅改修について費用の支給対象となっていることが分かります。

参考:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf

必要な書類

 次に、在宅改修費用の支給を受ける際に提出が必要な書類についてご紹介します。利用者側は、施工前・施工後の2度のタイミングで下記のような書類を用意・提出する必要があります。

施工前

 保険者は、以下の4点の書類をもって、保険給付を行うのに適当な改修であるかどうかの確認を行います。

  • 支給申請書
  • 住宅改修が必要な理由書
  • 工事費見積もり書
  • 在宅改修後の完成予定の状態がわかるもの(写真または簡単な図を用いたもの)

施工後(※1)

 住宅改修が終わったあとにも必要書類が多数あることや、工事前後を確認できる写真が必要であることをあらかじめ念頭に置いて不備のないように準備をしておきましょう。

  • 住宅改修に要した費用に係る領収書
  • 工事費内訳書
  • 住宅改修の完成後の状態を確認できる書類(便所、浴室、廊下等の箇所ごとの改修前及び改修後のそれぞれの写真とし、原則として撮影日がわかるもの)
  • 住宅の所有者の承諾書(在宅改修を行った住宅の所有者が当該利用者でない場合)保険者は施工前に提出された書類との照合及び工事が行われたかどうかの確認を行い、住宅改修費の支給が妥当であると判断されれば支給を受けることができます。

 ※1:やむを得ない事情がある場合については、施工前に提出すべき書類を施工後に提出することが可能

参考:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf

住宅改修、支給額受け取りの流れ

 在宅改修費の支給申請から実際に支給を受けるまでの流れをまとめると、以下のようになります。

 (1)住宅改修についてケアマネージャー等に相談を行う

 (2)施工前に提出が必要な書類を保険者へ提出する

保険者の確認・審査

 (3)施工〜完成

 (4)施工後に提出が必要な書類を保険者へ提出する

保険者の確認・承認

 (5)住宅改修費の支給が行われる

 特に、二度にわたる書類提出・保険者の確認が必要ということは忘れずに覚えておくことが大切です。不明点などが発生した場合には、その都度ケアマネージャーや有識者に相談を行いながら進めることをおすすめします。

参考:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf

「万が一」に備えておこう

 医療保険に加入している人であれば40歳を迎える月には自動的に介護保険の被保険者となるため、改めて特別な手続きをする必要はありません。

 しかし、体力や財力など多方面で不安や衰えが避けられない老後には何が待ち受けているかわかりません。自分や家族の身に何か想定外のことが起きて、当初の予定より大規模な住宅改修を行う必要が生じるということもあり得るかもしれません。

 今は健康だから、老後を迎えるまでにはまだまだ時間があるから…と悠長に構えてしまうのではなく、「明日は我が身」という気持ちで老後のいろいろについて考え、万が一に備えておくことが大切です。

リフォームローン

 先ほど述べた通り、どんどん進行してゆく日本社会の高齢化。両親の老後や自分の老後、家族の老後に向けて、住まいのバリアフリー化はぜひとも進めておきたい取り組みです。

 しかし、一度考え出すとあれもこれもと欲が出てしまうのがリフォームの困ったところでもあります。屋内外のできるだけ多くの箇所について安全を確保しておきたいけれど、在宅改修費の支給を受けられたと仮定しても資金面との折り合いがつかない…そんなときには、リフォームをサポートしてくれるローンに頼ってみるのも一つの方法です。お手持ちの資金をすべてリフォームに回してしまうことなく手元に残しておけるため、急にお金が必要になったときでも安心です。ローンによって支払いを分散できることで、予算に余裕も生まれます。

 常陽銀行のリフォームローンは、通常リフォームやバリアフリーのためのリフォームの他、エコリフォームにもご利用が可能。お客様のご要望に合わせて最適なプランをご提案させていただきます。お借入希望額が1,000万円以下の無担保型ローン、お借入希望額が1,000万円以上の有担保型ローンのご用意があり、どちらもお得な金利にてご利用いただけます。

 また、他行からのお借り換えによるローンの一本化もOK。保証料込みで金利の上乗せがないこと、保証人が原則不要であること、三大疾病保障特約付きも選択可能であること、当行ATM時間外手数料や繰上返済手数料が無料であることなど、各種メリットも満載となっております。

 土曜日・日曜日でもお客様のご相談を承っており、ご希望の方へは無料にて資料もお届け致します。将来の安心のため、明るい老後のためにぜひ当リフォームローンをご検討くださいませ。

常陽でNISA

 リフォームローンで家計にやさしい借入れを行うこともおすすめですが、もしもすぐに使わない資金が眠っているのであればNISAを利用して賢く増やすという選択肢もあります。

 NISA(少額投資非課税制度)とは、毎年100万円(※2)を上限とする投資枠内で得た収益(売却益・分配金など)を5年間非課税とすることができる、個人投資家のための税制優遇制度です。少額からの投資が可能ということもあり、近年人気を集めています。

 常陽銀行では「安定重視」「シンプル・コスト重視」「おまかせ運用」「値上がり期待」「利回り期待」などさまざまなタイプの投資信託をご用意しており、お客様のニーズに合わせてご紹介しております。

 たとえば、老後の暮らしに充てる資金として少しずつでも安定的に増やしたいという方には「安定重視」のファンドが、投資は初めてだからできればプロに一任したいという方には「おまかせ運用」がおすすめとなっております。

 常陽銀行のNISAについてもっと詳しく知りたいという方は、こちらをご覧ください。また、リフォームローンと同様に無料でご請求いただける資料・ご相談窓口についてもお気軽にご活用くださいませ。

 ※2:平成28年より120万円へ増額

NISAについて

(2016年1月12日)

以 上


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