家計簿の項目をまとめて紹介!お金の流れを正確に把握しよう

家計簿の項目をまとめて紹介!

 家計管理のため、家計簿をつけることは大切です。家計簿に日頃の出費を記載し、月の支出を把握すれば、何にお金を使っているのか気付くきっかけになります。

 しかし、項目が不明確で分かりにくいと詳細が把握しにくかったり、継続するのが難しくなったりする恐れがあります。

 この記事では、家計簿の基本となる14の項目を紹介します。また、家計簿がなかなか続かない人やこれからつけ始めたいと思っている人に向けて、家計簿をつける際に押さえておきたいポイントを解説します。

家計の出費は固定費と変動費の2種類

 まず、出費は固定費と変動費の2つに大きく分類できます。

 固定費とは、毎月の支払額が一定の費用を指します。毎月の出費が決まっているものは固定費に含めましょう。

 対する変動費は、月によって支払額が異なる費用です。食費や趣味にかかる費用などが変動費に該当します。

 変動費は日々の意識づけや努力によって節約できます。また固定費は削減するのが難しいように感じるかもしれませんが、契約プランや契約先を見直すことで節約が可能です。

 無駄な出費がないかを確認するために、固定費と変動費をきちんと分類して家計簿をつけていきましょう。

家計簿の固定費の項目6選

 まずは、固定費に該当する項目から確認していきましょう。固定費に該当するのは主に以下6つの出費です。

項目 内容
住居費 家賃、住宅ローン返済費、管理費・修繕積立金、テナント費など
保険料 加入している保険料すべて
水道光熱費 水道料金、電気料金、ガス料金など
通信費 インターネットの固定回線費、携帯電話料金、ポケット型Wi-Fi、アプリ料金、固定電話料金など
自動車費 自動車ローン、自動車税、駐車場代、自動車保険料など
教育費 学費、給食費、習い事の月謝など

 それぞれの項目を詳しくみてみましょう。

住居費

 住居費とは、毎月の家賃や住宅ローンなどの住まいにかかわる費用の総称です。

 賃貸住宅であれば家賃を計上します。マンションであれば管理費や修繕積立金など、毎月納めるものがあれば併せて計上しましょう。

 持ち家の場合には住宅ローンの返済費を記入します。毎月の返済額だけでなく、ボーナス返済がある場合も忘れずに記入します。

 住居費は家計の出費で大部分を占めることが多いです。自動引き落としになっている場合は、計上するのを忘れがちなので注意しましょう。

保険料

 加入している保険にかかっている保険料を計上しましょう。保険料の例としては以下のものがあります。

  • 生命保険
  • 医療保険
  • がん保険
  • 火災保険
  • 地震保険
  • 自動車保険
  • 学資保険

 火災保険や地震保険などの住宅にかかわる保険を住居費、自動車保険を自動車費として計上する場合もあります。自分の管理しやすい方法で構いません。

 家計簿に保険料を計上すれば、「加入していることを忘れていた」「気が付いたら保険料が上がっている」などに気付くきっかけにもなります。

 保険料が高いと感じている場合は、プランの見直しを行うのもおススメです。

水道光熱費

 水道光熱費は、毎月の水道料金、電気料金やガス料金などが該当します。冬場の暖房のための灯油代やガス漏れセンサーの安全装置にかかる費用なども含まれます。

 基本料金は固定の場合が多いため、固定費として計上することが多いです。利用している電気会社に基本料金がない場合や毎月の支払いが大きく変動する暮らしをしている場合には、変動費に含めたほうが分かりやすいこともあります。自分が分かりやすいように計上しましょう。

通信費

 通信費には、インターネット使用料金や携帯電話の回線料金、ポケット型Wi-Fiの使用料金など、通信にかかわる費用全般を含めます。携帯電話や固定電話の料金は通話時間や通信量によって増減もありますが、毎月の料金に大きな違いがない場合は、固定費として計上しても良いでしょう。

 動画配信サービスやアプリの月額料金は、通信費もしくは変動費として娯楽費に含めても良いでしょう。自身が管理しやすいほうで計上します。

自動車費

 自動車を所有している場合には、自動車のローンや自動車税をきちんと計上しましょう。毎月の駐車場代も含まれますが、家賃と併せて支払っている場合には、住居費として計上しても構いません。

 また、自動車保険料は保険料として計上しても、自動車費として計上しても問題ありません。いずれにしても自動車の維持に関する費用は毎月一定であることが多いので、固定費として計上したほうが分かりやすいでしょう。

 自動車税や年払いの自動車保険料など、1年に一度まとめて支払う費用に関しても、こちらに計上して構いません。その月だけ出費が大きくなるようなイメージです。

教育費

 お子さまがいる家庭や、資格取得目的や趣味で習い事に通っている場合は、毎月の支払いを教育費として計上しましょう。例えば次のような出費が該当します。

  • 学費
  • 給食費
  • 塾・習い事の月謝
  • 奨学金の返済

 奨学金の返済は、住宅ローンや自動車ローン、銀行カードローンなどとまとめて返済費として計上する場合もあります。分かりやすいように分類しましょう。

家計簿の変動費の項目8選

 続いて、変動費に当てはまる項目をみてみましょう。主な変動費は以下の8つです。

項目 内容
食費 食材費、外食費など
日用品費 生活で使う消耗品にかかる費用
交通費 電車・バス・タクシー・飛行機などの運賃
交際費 飲み会・デート・プレゼントなどにかかる費用
美容費 美容院代、化粧品代、衣類・服飾雑貨の購入費、クリーニング代など
医療費 診察代、薬代、病院までの交通費など
特別費 香典・ご祝儀、家具・家電代など突発的な出費
その他 娯楽費、小遣い、雑費など上記に当てはまらないもの

 それぞれの分類を詳しく解説します。

食費

 まず、変動費のなかでも割合が比較的大きいのが食費です。自宅で調理する食材の購入費やレトルト食品などの食料品費だけでなく、外食の費用もこれに含めます。

 ウォーターサーバーや食品の定期配達を利用している場合も、食費として計上しましょう。

 食費は生活スタイルによって差が出やすい出費の1つです。例えば外食費の場合、在宅勤務の人と営業職で毎日外食せざるを得ない人とでは、大きく異なります。

 外食費が大きい場合は、後から見直しやすいように、仕事とプライベートで新たに項目を設けても良いでしょう。

日用品費

 日用品費には、生活に必要不可欠な消耗品に対する費用を含みます。トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤や石鹸などが該当します。

 日用品も人によって大きく異なります。例えば車を所有していると、車用の芳香剤を日常的に購入する場合があったり、洗顔料を化粧品としてとらえ、美容費に含める人もいます。

 家計簿は見返したときに把握できれば問題ないので、自分が日常的に必須だと思う消耗品は日用品費として計上しても大丈夫です。

交通費

 交通費は、日常的な移動にかかった費用を計上しましょう。電車代、バス代、タクシー代、飛行機代などの運賃や指定席券の料金が当てはまります。

 通勤・通学のために定期券を購入している場合は、学費として計上したり、仕事費・定期券代などの新たな項目を設け、固定費として計上しても良いでしょう。

 最近では、オートチャージ機能がついた交通ICカードも多いため、計上し忘れないように、クレジットカードの利用料金を定期的に確認しましょう。

交際費

 交際費は、友人や知人との飲み会、デート代、手土産・プレゼントなどにかかった費用をまとめて計上します。基本的に人付き合いで発生した費用は交際費に含めると考えましょう。

 家族と行った外食の費用は食費として計上しましたが、友人や知人、親戚などと行った外食は交際費に含めることが多いです。仕事の付き合いなどで外食が多い場合や、日常的に親戚と食事に行く場合には、外食費として新たな項目を設けても良いでしょう。

美容費

 美容費は、美容院代や化粧品代、衣類や服飾雑貨の購入にかかった費用などが該当します。

 また、クリーニング代もこれに含まれます。脱毛サロンやエステなどにかかる費用も忘れずに計上しましょう。

 美容費は突発的なものも多いため、予算を決めないと出費が膨らんでしまいやすいです。毎月の予算を決めて、ちゃんとその範囲内で収まっているかを確認しましょう。

医療費

 医療機関の診察代や入院費だけでなく、調剤代や市販の薬の購入費などが該当します。1年間の医療費が10万円以上になった場合、確定申告をすれば、医療費控除が適用されます。

 病院までの交通費も確定申告の医療費控除対象になるため、医療費で計上しましょう。

 また、医療費控除は自分だけでなく、生計を一緒にしている家族も対象になります。確定申告の際には医療保険から保険金を取ったり、健康保険で高額療養費が支給されたりした場合、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引かなくてはいけないため、給付があった場合は一緒に記録しておくと便利です。

 医療費控除を受けるには確定申告が必要です。治療費の領収書のほかに、通院の交通費を記録しておきましょう。

特別費

 特別費とは、その名の通り日常的には発生しない特別な支払いを計上する項目です。例えば次のような費用が当てはまります。

  • 結婚式のご祝儀、葬式の香典
  • 親戚へのお年玉
  • 引越し費用
  • 家具・家電代
  • イベントにかかる費用
  • 税金、年金保険料
  • ふるさと納税代

 家族や親戚への誕生日プレゼントなど、毎年かかると決まっているものに関してはこちらに含めても良いでしょう。

 特別費は計上されない月もありますが、高額になることが多い項目です。

 そのため、家計簿を始める前にある程度予想される特別費を書き出しておくこともおススメです。何月までにいくら用意しておくという目安があると、節約により具体性ができ、貯蓄がしやすくなります。

その他

 ここまで紹介したものに当てはまらない費用はその他の費用に含まれます。例えば、趣味に使う娯楽費、嗜好品代、毎月の小遣いなどを含めましょう。

 銀行の振込手数料などを雑費として計上したり、家計簿と財布の中身が合わなくなった場合の調整費として活用したりするのも1つの方法です。

 人によって重視するポイントや大きな支出は異なるため、紹介しなかった項目を別途で追加して分かりやすくするのも大切です。

家計簿でお金の流れを把握するポイント

家計簿でお金の流れを把握するポイント

 続いて、家計簿を効果的に利用するポイントを紹介します。

 せっかく家計簿をつけ始めても、分かりにくかったり計上しにくかったりすると継続できず中途半端になってしまうこともあります。

自身が続けやすい項目で家計簿を作成

 ひと月の入出金を記入したからといって、その家計の無駄や節約すべきポイントを理解することはできません。

 まずは、続けることを第一に考えて家計簿を作りましょう。

 家計簿は家庭や人によって必要な項目が異なります。趣味に多くのお金を使う場合には、その他の項目に計上するよりも、娯楽費として計上したほうが分かりやすいです。

 お金の流れを把握したい項目は、別途で項目を作って記録すると見直しやすいです。

 また、項目は頻繁に変えないようにしましょう。特別費に含めていた保険料を自動車費として計上するなど、項目を変えてしまうとお金の流れが分かりにくくなります。

 一定期間は項目の増減や変更をせず、流れが把握できるまで様子を見るようにしましょう。

家計簿を続けやすいツールを選択

 家計簿を継続するためには、ツール選びも重要です。

 最近では家計簿アプリが手軽で使いやすく人気のようです。項目別の計算が自動的にできるので、入力を失敗しなければ間違いがありません。

 アプリによっては、銀行口座やクレジットカードと連携して、引き落とし履歴から自動的に家計簿記録されるものや、レシートを読み取って記録してくれるものもあります。

 また、Excelを使って家計簿をつける方法もあります。自由にカスタマイズできたり、自動で計算ができる便利さはありますが、Excelやパソコンを使い慣れていないと、最初は少し難しく感じるかもしれません。

目標を決めて支出の見直し

 単純に収入と支出を記録していくだけでは、モチベーションを保てずに途中で断念してしまう場合があります。家計簿の継続を目指すために、具体的な目標を決めることをおススメします。

 「年間で○○円貯蓄する」「毎月の食費を○○円に抑える」など、目標はどのようなものでも構いません。明確な目標を決めることで、支出の見直しがより具体的になるというメリットもあります。

 ただし、あまり無理のある目標を立てるとモチベーションの低下につながる恐れがあります。目標は無理せずクリアできる程度で設定し、達成した場合のご褒美を決めておくのもおススメです。

 ご褒美がないまま節約を続けていると、我慢の限界が来た時に、その反動で余計にお金を使ってしまう可能性もあります。

常陽バンキングアプリ

 常陽銀行にお口座をお持ちの方におススメなのは、常陽バンキングアプリです。スマートフォンと常陽銀行のキャッシュカードがあれば窓口に行かず簡単にすぐに利用できます。

 また、アプリ上で振り込みや定期預金などの取引も可能です。

 常陽バンキングアプリには、あらかじめ目標金額を設定して積み立てができる目標貯金機能も搭載されているため「計画的にお金を貯めたいものの、つい使ってしまう」という人にもおススメです。

 他にも、月ごとの支払いが視覚的に分かる出金レポートや、残高が設定した金額を下回ると通知が入る残高アラートなど、家計管理をサポートする機能が充実しています。

常陽バンキングアプリについてはこちら

まとめ

 家計簿をつけることは家計を見直し、貯蓄の増加やゆとりのある生活を目指すことに大いに役立ちます。

 しかし、記録が面倒になって辞めてしまったり、見返してもお金の流れが分かりにくかったりすると意味がありません。

 家計簿をつけるなら、自分の生活や家計のバランスに合った項目を選択するのが大切です。支出の多いものは別途で新しい項目を設けるなど、取捨選択して分かりやすく、続けやすい家計簿を作ってみましょう。

(2022年12月26日)

本コラムの内容は掲載日現在の情報です。
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以 上

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