地域に咲く、協創ストーリー
STORY
STORY

持続的成長に向けた現状分析支援
「DQC」(Delivery,Quality,Cost)
で選ばれるモノづくりへ

株式会社倉川製作所 代表取締役倉川 尚志氏

農業・建設機械部品や精密板金を手掛ける株式会社倉川製作所様は、茨城県行方市に本社を構え、
レーザー加工やロボット溶接など最先端の設備を駆使して多品種少量から量産まで
柔軟に対応する総合板金メーカーを目指しています。
経営理念に「納期・品質・コスト(DQC)の徹底」を掲げ、どんな要望にも応える体制を
整える同社は、ステークホルダーの信頼を得てさらなる成長を遂げるため、
常陽銀行と共に財務戦略の再構築に取り組んでいます。

地域産業を支えるモノづくり企業として

貴社が向き合う「地域課題」について詳しく教えてください。

倉川氏 : 行方市周辺は農業や建設業が盛んである一方、後継者不足や資材高騰、環境規制など中小製造業にとって厳しい状況が続いています。地元から遠くの都市へ若者が流出することも課題です。当社は最新設備を備えた工場を複数構え、農業機械や建設機械の精密板金加工を担うことで地域産業の維持・発展に貢献しています。また、品質保証体制を強化し「健康経営優良法人」の認定も取得しました。地域の雇用を守り、新しい技術を取り入れることで、ものづくりの未来を切り拓きたいと考えています。

貴社がその「地域課題」の解決に取り組むようになったきっかけ、想いをお聞かせください。

倉川氏 : 父の代から精密板金業を営んでいますが、業界を取り巻く環境は大きく変化しました。納期遅延や品質不良はお客様の工程を止めることにつながりますから、DQCを徹底することが最重要だと痛感しました。設備投資を積極的に行い、レーザー加工機やロボット溶接を導入したことで短納期で高品質な製品を安定して供給できるようになりました。しかし、設備投資が増えるほど財務の健全性や資金繰りが課題になります。常陽銀行さんとの対話や現状分析を通じ、供給体制維持強化のためには、財務戦略の再構築が必要だと認識しました。

「確実に間に合わせる」ための取組と現場改善

その課題解決のため、具体的にどのような取り組みをしていますか?

倉川氏 : 第一に、納期・品質・コストの三位一体を追求するDQCの徹底です。最新のレーザー加工機やプレスブレーキ、ロボット溶接機を導入し、生産工程をセル化して多品種少量から量産まで対応できる体制を整えました。試作部門と量産部門を分けることで、開発段階から最適な工程設計を行い、リードタイムを短縮しています。また、外国人技能実習生やエンジニアを積極的に採用し、多様な人材の育成に力を入れています。
財務面では、常陽銀行さんの支援を受けて外部環境・内部環境の現状分析を実施し、過去の設備投資がキャッシュフローに与える影響や資本効率を可視化しました。その結果、既存設備の稼働率向上と生産性向上に焦点をあて、新規投資の優先順位を明確にしました。

持続的成長のための姿勢

地域課題の解決を加速するためには、企業にはどんな姿勢や戦略が必要だと考えますか?

倉川氏 : お客様の期待を超える価値を提供し続けるためには、現状に満足しない改善意識と技術革新への挑戦が不可欠です。地元企業として雇用の創出や人材育成にも責任があり、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍できる環境を整えることが地域全体の魅力向上につながると考えます。さらに、サプライチェーン全体を意識した品質管理や環境負荷低減、健康経営の推進など、持続可能性に配慮した経営が求められています。

常陽銀行との協創

常陽銀行との協創について教えてください。

倉川氏 : 常陽銀行さんは、当社の現状を深く理解し、財務戦略再構築のための現状分析を支援してくださいました。設備投資の償却や借入金のバランス、キャッシュフローのシミュレーションを行い、今後の投資計画や資金繰りの指針を策定することができました。また、ステークホルダーに自社の状況を伝えるための情報開示についてもアドバイスをいただきました。

次世代に向けた展望

次の時代に向け、貴社が地域のために取り組んでいこうと考えていることを教えてください。

倉川氏 : 今後は製造DXを推進し、IoTによる設備の稼働監視やAIを活用した生産計画の最適化に取り組みます。農業・建設・住宅・通信など幅広い分野への部品供給を拡大し、多品種少量から量産まで対応できる総合板金メーカーとして競争力を高めます。また、若手技術者の育成や外国人エンジニアの採用を通じて多様な人材が活躍できる環境を整えるとともに、省人化・自動化を推進し次世代に通用するモノづくり体制を構築します。地域の高校や大学との連携によるキャリア教育や工場見学の受け入れなど、地元人材の育成にも貢献したいと考えています。

最後に、これからの常陽銀行に期待することは何ですか?

倉川氏 : 常陽銀行さんには、ものづくり企業のパートナーとして、財務戦略の再構築やDX推進、人材育成などの支援を引き続きお願いしたいです。特に、グローバルな事業展開に向けた情報提供や他社との協業機会の紹介、環境対応投資へのアドバイスなどを期待しています。私たちはDQCを徹底しながら、地域とともに成長し、次世代へと競争力をつなげていきます。常陽銀行さんと共に新しい価値を創造し、持続的な成長を実現していきたいと考えています。

株式会社倉川製作所様は、納期・品質・コストに徹底的にこだわるモノづくり企業として地域産業の中核を担う一方、常陽銀行との協創により財務基盤を強化すべく、次の成長へと舵を切りました。
常陽銀行は、多様な顧客ニーズに応える総合板金メーカーとしてものづくりの未来を切り拓く株式会社倉川製作所様と一緒に、地域の未来を明るく照らしていきます。

株式会社倉川製作所様の
ホームページはこちら

一覧に戻る