地域に咲く、協創ストーリー
STORY
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未来へ挑む「大川品質」
〜冷間鍛造の技術を武器に、
100周年に向けた海外展開と次世代製造拠点づくり〜

大川精螺工業株式会社 代表取締役社長大川 知樹氏

1934年創業の大川精螺工業様は冷間鍛造による
一貫生産体制で重要保安部品を製造し「大川品質」を築いています。
2034年の創業100周年を見据え、EVシフトや脱炭素の潮流、
取引先の海外現法への納品要請に応えるため、インドネシアで現地法人設立を決断。
既存設備の自動化と拠点拡大で次世代が挑戦できる体制づくりを進めています。
常陽銀行はJBIC協調融資や外資規制対応、資本政策の設計を通じて、
世界市場への挑戦と伝統技術継承を伴走支援しています。

自動車業界の変革と海外進出の理由について

現在の事業環境の変化や御社が直面する課題について、どのように捉えていますか。

大川社長 : 自動車業界はEVシフトや脱炭素化の潮流が加速し、重要保安部品のニーズも変容しています。創業以来培ってきた技術を守りながら、100周年を迎える2034年に向けて既存設備の自動化や海外拠点の拡大に取り組み、未来に必要とされる技術開発を推進しています。国内外の需要を睨みながら生産性を高め、新たな価値を創造することが不可欠だと感じています。

インドネシア進出を決断したきっかけと常陽銀行へ相談した経緯を教えてください。

大川社長 : 大口取引先のインドネシア現地法人から利便性の高い現地調達を求められたことがきっかけです。インドネシア政府は輸入規制や現地調達率向上を進めており、国内生産と消費の増加が見込まれるため、今後の市場拡大を見据えて現地に拠点を持つ必要がありました。以前メキシコやタイ進出の際に常陽銀行さんからサポートを受けていた実績があったので、今回もJBICとの協調融資や外資規制への対応について相談しました。短期的な資金調達ではなく中長期的視点で当社の成長を支える提案をいただき、現地進出を決断しました。

新拠点設立の課題と冷間鍛造技術の強みについて

インドネシア現地法人設立にあたり直面した課題と、その克服方法を教えてください。

大川社長 : 外資規制や許認可取得といった制度的なハードル、慣れない言語や商習慣など課題は多岐にわたりました。しかし、既存取引先との連携により、工場の賃借や許認可手続きがスムーズに進み、常陽銀行さんの紹介で現地専門家の支援も受けられました。また、海外事業に挑戦したい従業員が育っていたことが大きな力となり、国内と現地が一体となって課題を乗り越えることができました。普段から常陽銀行さんと事業計画を共有していたため、相談や追加支援も迅速に受けられた点も成功の要因です。

御社の技術的な強みについて詳しく教えてください。

大川社長 : 当社の最大の強みは冷間鍛造を中心とした多様な加工技術と、開発・製造・販売まで自社で完結する一貫体制です。冷間鍛造とは常温で金属を圧縮して成形する技術であり、高い加工精度と強度を実現します。1964年には国内でいち早く部品成形用のパーツフォーマーを導入し、高度な量産技術を確立してきました。長年の技術により、様々な素材や形状に対応でき、お客さまの多様なニーズに柔軟に応えることができます。開発段階から販売まで一貫して担うことで品質とコストを両立し、世界市場でも競争力を発揮しています。

企業理念と人材育成への思い

御社の企業理念やビジョンについて教えてください。

大川社長 : 私たちは「未来への挑戦」をパーパスに掲げ、全てのステークホルダーの幸せを実現することを目指しています。創業以来の伝統を守りつつ、冷間鍛造技術や新素材への挑戦を通じて世界に大川品質を広めることが使命です。EV化や脱炭素化、カーボンニュートラルといった時代の流れに対応するため、既存設備の自動化や新たな材料技術の研究開発にも力を注いでいます。2034年の100周年を迎える頃には、国内外に複数の拠点を持ち、多様なモビリティ分野で付加価値を生み出す企業へと成長していたいと考えています。

人材育成や社員のチャレンジ精神を育む取り組みを教えてください。

大川社長 : 当社では社員一人ひとりが技術と精神を磨き、挑戦する風土づくりに注力しています。国内拠点では技能伝承のための教育プログラムや資格取得支援、海外拠点では現地法人への長期派遣・短期研修を通じてグローバル人材の育成を進めています。インドネシア進出時には社内で手を挙げた若手社員を中心に現地法人を立ち上げ、現地採用のスタッフとともに文化や業務の壁を乗り越えてきました。このような実践を通じて「失敗を恐れず挑戦する」姿勢が社内に浸透し、海外事業への意欲が高まっています。また、福利厚生や働きやすい環境整備にも注力し、社員が長く安心して働ける会社であり続けることを目指しています。

常陽銀行との協創と未来への展望

常陽銀行の支援により得られた成果やメリットを教えてください。

大川社長 : 常陽銀行さんには、インドネシア進出に伴う資金調達だけでなく、外資規制や許認可取得に関する情報提供、JBICとの協調融資スキームの構築など多面的な支援をしていただきました。取引先や現地専門家を交えたアドバイスを受けられたこと、単に資金を供給するだけでなく当社の事業計画や成長戦略を真剣に理解してくれたことが大きな安心材料でした。進出後も経営陣と定期的に意見交換を行い、現地法人の業績や課題を共有しながら、追加融資やリスクヘッジ策などの提案をいただいています。

今後の展望と常陽銀行への期待を教えてください。

大川社長 : インドネシア現地法人の立ち上げを契機に、さらにアジア・北米・欧州への展開を視野に入れています。EVや燃料電池車向けの新部品開発に加え、独自技術であるAIを活用した画像処理選別技術の農業分野への展開や、金属と樹脂の成型技術についても取り組んでいきます。また、AIやIoTを活用した生産ラインの自動化とデジタル化を進め、人材不足を補いながら高度な品質管理を実現する予定です。常陽銀行さんには、これまでと同様に外資規制や税制への対応、資本政策の構築、M&Aのアドバイス、採用支援など総合的な支援をお願いしたいと考えています。特に海外事業におけるネットワークや専門家の紹介、資金調達スキームの提案など、長期的な視点で伴走いただけることを期待しています。

大川精螺工業株式会社様は、冷間鍛造技術を核とした一貫生産体制により築き上げた「大川品質」を武器に、EVシフトや脱炭素の時代に応えるための技術革新と海外展開に挑んでいます。2034年の100周年を見据えて、インドネシア現地法人の設立に続くグローバル展開と次世代経営者への事業承継を進め、社員と共に未来への挑戦を続けています。常陽銀行は、JBIC協調融資や外資規制への対応、資本政策の再設計などを通じてこの歩みに伴走し、世界市場に挑む同社の成長と伝統技術の継承をこれからも後押ししてまいります。


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