大学の入学にかかるお金はいくら?入学から卒業までの費用も解説!

大学の入学にかかるお金はいくら?

大学の学費はいくら?

 文部科学省の2018年の調査によると、大学の学費には、公立大学で年間約53万円、私立大学は年間約90万円がかかると言われています。さらに、大学へ入学する年には入学金を納付しなければならず、公立大学は約39万円、私立大学の場合は約24万円を学費と一緒に支払わなければなりません。大学に入学してから卒業するまでにかかる費用を払い続けられるか不安に思う方も多いでしょう。まずは、学費や入学金におおよそどのくらいの金額が必要なのか見ていきましょう。

学費の内訳

 大学でかかる学費の内訳は主に入学金と授業料、施設設備費に分類されます。実験や実習が伴う大学は別途その費用がかかる場合もあります。前述のとおり、大学へ入学する最初の年は学費のほかにも入学金を支払う必要があります。合格発表後、入学の手続き時に学費と入学金を支払わなければなりません。2年目以降は学費のみとなり、毎年ほぼ決まった金額を支払います。

国公立と私立、学部で学費は異なる

 入学金や授業料などは、国公立と私立また入学する学部によっても金額に差があります。文部科学省の2018年の調査によると、国立大学の授業料の平均は53万8,633円に対し、私立大学は90万4,146円と約1.6倍です。それぞれを4年分で計算すると、国立大学は215万4,532円、私立大学は361万6,584円となります。これに入学金を加えるとトータルで260~380万円程度の学費がかかることになります。また、医学部の場合は授業料だけでも1,000万円を超える場合もあるため、希望する大学や学部の学費を事前に調査しておくようにしましょう。

学費の相場は初年度納付金を参考に

 希望する大学の学費を調査する際は、その大学のホームページや資料に記載されている「初年度納付金」を参考にすると良いでしょう。入学する年に支払う学費は一般的に初年度納付金と呼ばれ、入学金と授業料・施設設備費が含まれた金額であることが多いためです。金額は大学によって差がありますが、特に私立大学の場合は、学部によって大きな差もあるためしっかりと確認しましょう。

学費を支払うタイミングは?

 初年度納付金を支払うタイミングについて説明します。通常は合格発表後、入学手続きと同時に初年度納付金を支払います。期日は大学によって差がありますが、合格発表から約1~2週間程度が多いでしょう。

まずは初年度納付金を支払う

 一般的な大学入学共通テストを受験した場合、入学手続きや初年度納付金の支払いは合格発表から1~2週間後である2~3月に行うのが一般的です。しかし、総合型選抜入試(旧AO試験)や学校推薦型選抜を利用して合格した場合は、高校3年生の秋頃が期日になることが予想されます。初年度納付金を一括で支払うことが難しい場合、まずは入学金と前期分の授業料を支払い、後期分の授業料・施設設備費を分納することも可能です。しかし、その場合でも国公立大学で約60万円、私立大学の文科系・理科系で約80万~100万円が必要となるでしょう。

2年目以降は学費を分けて納付できる

 初年度納付金を支払った後、2年目以降の学費の支払いは前期分を4月頃、後期分を9月~10月頃に納付することが一般的なパターンとなります。大学ごとにアナウンスの時期や支払期限が異なるため、納付忘れがないよう注意しましょう。また、大学によっては4月や9月に一括で支払わなければならないケースや奨学金を利用している場合は奨学金が受給できる時期と支払いのタイミングがずれてしまう可能性もあるため事前に確認が必要です。

入学時、初年度納付金以外にかかる費用

入学時、初年度納付金以外にかかる費用

 初年度納付金を支払うと入学が認められ、大学で勉強をする権利が得られます。しかし、大学に通って授業を受けるためには学費以外にも費用がかかることを忘れてはいけません。入学時に初年度納付金以外に発生する費用の例を紹介します。

教材購入費

 授業に必要な教科書や参考書代のほか、近年では授業にノートパソコンを必須としている大学も多く、ノートパソコンを購入しなければ授業やテストが受けられないことがあります。大学や学部にもよりますが、1つの教科に必要な教科書や参考書代は一般的に1冊3,000~5,000円で、教科ごとに購入が必要となるため全部で2~3万円以上の費用がかかる可能性もあります。対策の1つとして、上の学年に先輩や友人がいる場合は教科書や参考書を譲ってもらえることがあります。どの授業を受けたら良いか相談するのと同時に、参考書を譲ってもらえないか相談してみるのも良いでしょう。

一人暮らし・引越し費用

 自宅から通えない距離に大学がある場合は、寮やアパートを借りて一人暮らしを始めなければなりません。アパートを借りる場合は、敷金・礼金、そして不動産会社への仲介手数料などが必要です。学生割引が適用されることもありますが、部屋を契約するだけでも30~50万円程度かかる可能性があります。さらに一人暮らしの場合は、自宅から荷物を運び出すために必要な引越し費用、冷蔵庫やベッドといった生活に必要な家電・家具なども必要です。最低でも40万円前後は費用がかかることを想定して準備を進めましょう。

お礼・お祝い返し

 親戚などから合格祝いや入学祝いをもらった場合は、お返しを用意しなければなりません。一般的には、もらった金額の3分の1から半分相当を目安としてお返しを渡します。品物をもらい価格が分からない場合は、およその予想で問題ありません。複数名からお祝いをもらった場合は、それぞれからもらった品物や金額は少額でも、全員にお返しを用意しなければならないため、費用がかさむ可能性があります。

入学後も毎月一定の費用がかかる

 大学に入学後、特に一人暮らしを始めた学生の場合は家賃や生活費などがかかるため、出費が続きます。卒業までの4年間は家賃や食費などに一定の出費が続くため、日々の生活費の節約や仕送り額の見直しを適宜行い、バランスをとっていく必要があります。毎月の生活費にはどのくらいの費用がかかるかの内訳や仕送りの全国的な平均額を見ていきましょう。

生活費の内訳

 2021年10月にインターネットで大学生活の経験のある人を対象にアンケートを実施しました。当該アンケート調査によると、実家で暮らす学生の月間収入平均は78,035円で、下宿などをしている学生の収入平均は100,980円となりました。
【ご回答者数】:70名【調査期間】2021/10/28~2021/10/29【調査機関】当行調べ

仕送りの平均額

 学生は勉学が本業のため、大学の勉強を続けながら充分な生活費を稼ぐことは物理的に難しいでしょう。そのため、生活費は家族からの仕送りと本人のアルバイトで補うことがほとんどです。2021年10月にインターネットで大学生の子を持つ親を対象としてアンケートを実施したところ、仕送り額の平均は年間78万4,000円、ひと月あたり約6万5,000円でした。また、部活やサークル活動をする場合は、生活費の他にも費用が発生します。部活によっては道具代やユニフォーム代が必要になる可能性もあり、さらには試合のための遠征費や合宿費用などもかかる場合があります。毎月の生活費の平均額は約5万8,000円ですが、このような出費でさらにお金が必要となる月もあるため、やはり足りない分はアルバイトや奨学金などで補う必要があると言えるでしょう。
【ご回答者数】:70名【調査期間】2021/10/28~2021/10/29【調査機関】当行調べ

奨学金を活用するには

 大学生活を4年間続けていくためには、学費以外にもさまざまな費用がかかることが分かりました。子どもが小さい頃から進学に必要な資金をコツコツと貯めておければ安心ですが、貯蓄を進めていく中で、別途お金が必要となり出費をしてしまうケースや進学用に貯蓄をしていたものの、想定よりはるかに費用がかかるというケースも少なくありません。また、学生の中には家族に頼らずに自分で学費や生活費をやりくりしたいという方も多くいます。そのような場合は、奨学金を利用することがほとんどです。

 家庭の事情に関わらず、奨学金を利用して進学することは決して特別なことではありません。奨学金には、返済義務がある貸与型(利子なし/利子あり)と返済義務のない給付型があり、ごくまれに両方を組み合わせて利用できるケースもあります。しかし、奨学金は入学後に受け取れるものが多いため、初年度納付金や入学金の支払いには間に合わない可能性があります。

すぐに融資が必要な場合は教育ローンがおススメ

 入学金を含めた初年度納付金の支払いが可能か否か心配な場合は、国や民間の金融機関のローンでのお借り入れが可能です。

 教育ローンには主に公的機関の教育ローンと民間の金融機関のものがあります。国の教育ローンを利用する場合は年収の条件や連帯保証人が必要となり、借り入れの金額も350万円までとなります。一方で、民間の金融機関の教育ローンは保証人が不要な場合も多く、借り入れできる上限金額も高くなります。常陽銀行の教育ローンその都度タイプ(当座貸越型)は、ご契約時にお渡しするカードを使って、必要な時に必要な分だけお借り入れ可能な商品となっています。必要に応じて借り入れできるため、無駄な利息が発生することなく、いざというときに備えることができます。銀行店舗に行かずにお申し込みから契約までスマホやPCで完結可能で、仮審査の結果も最短当日に回答されます。

常陽銀行の教育ローン

 常陽銀行の教育ローンなら、銀行店舗に行かずにお申し込みから契約までスマホやPCで完結します。一般的に国の教育ローンの場合、申し込みから審査の結果が出るまでに10日前後、実際に金額が振り込まれるまでにさらに10日前後かかるケースが多くあります。常陽銀行の教育ローンなら、申し込みから審査の結果が出るまで最短即日、ローンのご融資までは審査結果から5~10営業日程度で対応可能です。進学する大学が決まる前も8カ月前からお申し込みが可能で、最大1,000万円のご融資が可能です。(医学部・歯学部・薬学部の場合は3,000万円まで)

 また、必要な金額を一度に借りる「一括借入れタイプ」の他に、仕送り費用や学費の一部だけ借りたい等の場合は「その都度タイプ」もご用意しております。家計に余裕ができたときに繰上げ返済もできるため、利息を極力抑えながら返済が可能です。

 常陽銀行のホームページでは、教育ローンが利用できるかすぐ知りたい方のための5秒診断や毎月の返済額のシミュレーションが可能です。教育ローンをご検討中の方はぜひ詳細をご確認ください。

教育ローンについてはこちら

まとめ

 入学金と学費の準備には膨大な金額が必要なうえ、そのほかの準備にも手間がかかります。それに加えて国の教育ローンの申し込み手続きを行うとなるとさまざまな証明書類を用意しなければらず負担はさらに大きくなります。苦労して合格した大学へ入学するチャンスを逃さないためにも、まずは事前にどのくらいの金額が必要となるのかを明確にしましょう。

(2022年3月10日)

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以 上

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