大学の授業料はいくら必要?必要になる資金の目安を解説!

大学の授業料はいくら必要?

 親であれば、お子様の大学進学にかかるお金のことは非常に気になるのではないでしょうか。

 大学の入学時はもちろん、入学してからもお金は沢山かかります。お子様の将来のためや本人の希望をかなえるために環境の良いところで勉強させてあげたいと考える一方で、やはり資金の心配をしている方は多いと思います。

 そこで今回は、大学進学でかかるお金や、入学金・授業料以外でもかかるお金について解説していきます。

 費用を抑える方法や、奨学金についても解説するので、お子様の進学に関わる費用が心配な方はぜひ参考にしてみてください。

入学時に必要なお金

 大学の入学には入学金と初年度の授業料をあわせた初年度納付金が必要です。

 国公立や私立、専門学校という学校の種類によっても、金額が変わってくるので、それぞれ分けて解説していきます。

 設けられた期限に間に合うように用意ができないと、入学することができません。お金の準備に焦らなくても良いように、しっかりと金額を把握し、計画的に準備する必要があります。

国公立のほうが、私立よりも安価

 初年度納付金は、国公立は私立に比べて安価なことが多いです。

 しかし、国公立の法人化により国公立の大学の学費も上昇傾向にあります。さらに、一口に国公立といっても、学校によって費用に大きな差があります。国公立だから費用はそこまでかからないだろうと考えていると、実際の金額に驚くことになるかもしれません。事前にリサーチしてどれくらいかかるのか把握しておきましょう。

専門学校は、学校によって異なる

 専門学校の納付金は、学校によって金額にかなりの差が出てきます。お子様が何を学びたいのか、将来どの職業に就きたいか等の希望も踏まえての下調べが大切です。

国公立・私立大の初年度の納付金目安

 では、ここで国公立と私立の大学の初年度の納付金を表で見てみましょう。国公立と私立大・私立短期大を比較すると、納付金に20~30万円程度の差が生じることが分かります。

単位:円

区分 授業料 入学料 施設設備費 合計
国立大 535,800 282,000 817,800
公立大 538,633 393,618 932,251
私立大 904,146 249,985 181,902 1,336,033
私立短期大 703,287 241,836 173,775 1,118,898
私立高等専門学校 700,744 241,860 94,186 1,036,791
  • 国公立大、公立大であっても、施設設備費がかかってくる場合もあります。

在学中に必要なお金

 初年度は、入学金がかかりますが、それ以降の年は授業料などの費用が必要になります。2年目以降にかかってくる費用も、学校の種類や、国公立か私立かによって異なるので、しっかり見ておきましょう。

在学中にかかるお金とは?

 在学中には、授業料や、施設設備費がかかります。施設設備費とは、施設の使用や、実験、実習の実施にかかる費用のことです。

 また、授業料の支払いは、年度ごとに前期と後期に分けて行うのが一般的とされています。授業料においても、大学や学部によっても費用は大きく異なります。さらに、学年によってもどんな実習を行うかによって大きな差が生じることもあります。

 進学が決まってからお金の準備に慌てないで済むよう、お子様の進路の希望をあらかじめきちんと把握し、かかってくる授業料や施設設備費の相場を知っておくことが大切です。

2年目以降にかかるお金の目安

 以下に、国公立や私立、専門学校にそれぞれ分けて2年目以降にかかるお金の目安をまとめました。大学の場合は4年間在学した時、私立短期大・私立高等専門学校の場合は2年間在学した時の学費で計算しています。ぜひ参考にしてください。

単位:円

区分 授業料 施設設備費 年間合計 合計
国立大 535,800 535,800 ×3 1,607,400
公立大 538,633 538,633 1,615,899
私立大 904,146 181,902 1,086,048 3,258,144
私立短期大 703,287 173,775 877,062 ×1 877,062
私立高等専門学校 700,744 94,186 794,930 794,930
  • 国公立大、公立大であっても、施設設備費がかかってくる場合もあります。

大学への納付金総額の目安

 最後に、初年度と2年目以降を合算した、総額の目安についてまとめています。こちらも大学の場合は4年間在学した時、私立短期大・私立高等専門学校の場合は2年間在学した時の学費で計算しています。理系の大学に進学する場合はさらに高くなるのが一般的です。

単位:円

区分 初年度納付金 2年目以降の納付金 納付金総額
国立大 817,800 1,607,400 2,425,200
公立大 932,251 1,615,899 2,548,150
私立大 1,336,033 3,258,144 4,594,177
私立短期大 1,118,898 877,062 1,995,960
私立高等専門学校 1,036,791 794,930 1,831,721

入学金・授業料以外に必要なお金

 大学では、入学金や授業料の他にも必要になるお金がたくさんあります。以下では、具体的に必要になるお金の種類とその金額についてお伝えします。

賃貸やアパートなどの契約金

 遠方の大学に進学し、学校に寮などの準備がない場合は賃貸やアパートの契約が必要になります。

 そして、部屋を契約する際には、敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料なども必要です。契約時に、1カ月分の家賃を前払いするケースも多いので、敷金礼金とあわせると、家賃3カ月分くらいがかかると考えておくと良いでしょう。物件によっては、敷金礼金を徴収されないところもあるので、そういった物件を選ぶと費用を抑えることができるでしょう。

 学校が寮を持っていて、そこへの入居が可能なのであれば、費用を大きく抑えることができます。寮の有無も確認しておくと良いでしょう。

家具などの生活用品にかかるお金

 初めての一人暮らしであれば、家具や生活用品をそろえる必要があります。ドライヤーのように小さなものから、大きなものであれば冷蔵庫まで、様々な家具や家電が必要です。

 一人暮らしであれば冷蔵庫や洗濯機のサイズは小さめで問題ありません。家電量販店に行けば、生活ができるだけの家電をまとめて安く販売するセットもあります。このような商品を利用することで安く済まそうと思えばかなり価格を抑えることも可能です。

 トイレットペーパーや、掃除道具などのこまごました日用品もあわせると15万円ほどで揃えられるでしょう。

引越し代

 初めての一人暮らしであれば、新しく買うものが多いので実家から持ち出すものは少ない場合が多いでしょう。そのため自家用車や、レンタカーで運んで済ませてしまう人も多いようです。そうなれば、引越し業者に依頼するよりも費用を抑えることができます。

 実家の家具を持って行くなどで荷物が多いケースは、引越し業者に搬送を依頼する必要があります。様々な料金体系の引越し業者がありますが、単身で荷物が平均的な量なのであれば、かかる費用は4万円ほどで収まると考えて問題ないでしょう。

 しかし2月~4月にかけては、入学・卒業・就職・転勤などの様々な理由で引越し業者を利用する人が多く、価格が高騰します。そのような繁忙期では費用が5万円以上かかることもあります。

 家族で車を出したりレンタカーを借りたり、すぐに必要なものでなければ、配送で送ってしまうなど、費用を抑える工夫もできるので、荷物の量に見合った方法を探してみてください。

毎月の家賃やその他の費用

 毎月の家賃や、光熱費なども生活費として欠かせません。

 家賃は、契約にもよりますが、2年に1回のペースで家賃の1カ月分ほどの更新料がかかるケースがあります。更新時にかかるお金なので、すぐに準備する必要はありません。しかし4年間学校に通う場合は、その更新料もかかる金額として考えておかなければなりません。

 また、電気代や水道代、ガス代などの光熱費は、一人暮らしだとすべてあわせて1カ月で10,000円~15,000円くらいかかってくると考えれば良いでしょう。

 また、インターネットや携帯電話の使用料金などの通信費もかかります。最近では格安SIMを利用して通信費を抑える方法もありますので、検討してみても良いかもしれません。

娯楽費

 新しい学生生活が始まると、新しい友人もできるでしょう。そうなれば、一緒に出かける機会も増え、それに伴って、交際費、娯楽費もかかります。

 さらにサークルなどに所属すると、サークル活動費としてもお金が必要になるため、そこも考慮しなければなりません。

 大学生の交際費や、娯楽費は月平均で2万円と言われていますが、もちろん人との付き合い方によって大きく異なってきます。

 交際費や娯楽費に関しては、自分でアルバイトしたお金でまかなうなどと決めている家庭も多いようなので、家族で話し合って決めるのが良いでしょう。

交通費や教材費

 また、学校に通うための交通費や、授業で使う教科書や参考書などの教材費も必要となります。

 電車やバスなどの公共交通機関を利用するのであれば、定期券の購入で、1カ月の交通費を少し抑えることができます。

 バイクや、車、自転車での通学が許可されている学校であれば、それらを使って通学することができますが、その場合ガソリン代や車両の維持費がかかってきます。

 家と大学が近ければ近いほど学校への交通費は抑えられるので、物件を探す段階から交通費を考えておくのがおススメです。

 教材費は、大学の授業で使われるような専門書は、一般書よりも価格が高いことがほとんどです。学部にもよりますが、辞書のような教材が必要な学部もあるので教材費だけで数万円もかかるなどということもあります。どれくらいかかるのか、あらかじめ調べて、把握しておきましょう。

 インターネットで調べてみると、もう使わなくなった人や卒業生が参考書を出品している場合があるので古本で探してみるのも費用を抑えるには良い方法です。

留学する場合の費用

 また、お子様が留学を希望した場合は留学の費用も必要です。語学系の学校に進学するのであれば、留学も視野に入れて、費用を把握しておきましょう。

 留学にはいろいろな種類がありますが、学校を休学して、海外の学校に留学するケースでは日本の大学の授業料を支払いながら現地の授業料も支払うことになります。その場合は大きな資金が必要になります。

 日本の学校と現地の学校にもよりますが、留学代理店が公開している情報によるとアメリカに留学した場合は、1年間で200万円~400万円ほどかかるとされています。

 留学してからの食費や交際費なども、現地の物価に見合った金額がかかってきます。

 また、大学によっては留学の制度が用意されています。交換留学制度などを利用すると現地の学校への授業料の免除や、返済が不要な奨学金を借りることができるケースもあります。そういった制度を利用することで費用を大幅に抑えられるので、留学を検討している場合は調べてみましょう。

私立大学の場合はさらにお金が必要

 公立の大学と比較すると、私立の大学はやはりお金がかかります。

 私立大学の学費の平均額は、年間約100万円と言われています。初年度の納付金で考えると、公立大学の2倍近く費用がかかってくる場合もあるので、計画的に資金を準備していく必要があるでしょう。

なるべく学費の安い私立大学を探す

 先述したように、私立の学校を選ぶとなると、たくさんお金がかかってくるケースがあります。

 そこで、学費を抑えたい場合は、学費があまりかからない学校や、使える奨学金の制度が整っている学校から進学先を選ぶというのも一つの方法です。

 大学の授業料が低い順で検索できたり、奨学金制度の有無を検索できたりする大学受験パスナビのようなサイトもあるので、予算から逆算して探してみましょう。

学費を貯める・借りることを検討する

 前もってお子様の希望を聞いていれば、進みたい学校や学部の種類が分かってきます。そこから、必要になるおおよその費用を計算し、必要になるタイミングに間に合うように計画的に資金を準備しましょう。

 さらに奨学金を利用したり、国の教育ローンを利用するのも一つの方法です。

 奨学金として最も有名なのが、「独立行政法人日本学生支援機構」の奨学金制度です。

 日本学生支援機構の奨学金は、卒業後に返還していく貸与型の奨学金です。卒業後は親が返していくのか、本人が返していくのか話し合いをしておきましょう。なお、奨学金は入学後に振り込まれるケースが多いので、入学金については別の方法で準備する必要があります。

 一方、教育ローンには、国による融資制度と金融機関が行う2種類が存在します。国による融資制度は、公的な制度なので、家庭の所得にまつわる一定の条件が設けられていることが特徴です。

 一方で、金融機関による教育ローンは国の教育ローンよりも使い道や審査の基準が厳しくないことが多いのが特長です。申し込みの条件は金融機関によって様々なので複数の教育ローンをチェックしてみると良いでしょう。

 また、奨学金と教育ローンを併用するという方法もあります。初年度の入学金は教育ローンで準備し、その後の学費は奨学金を活用するなど、組み合わせも検討してみましょう。

まとめ

 お子様の大学進学に必要なお金や、入学後に必要なお金を解説しました。

 選ぶ学校の種類によってのおおよその費用や、資金調達の方法についてお伝えしましたが、計画的に資金計画を立てる必要があるとお分かりいただけたかと思います。

 教育ローンを検討されている方には、常陽銀行の教育ローンをおススメします。常陽銀行の教育ローンなら、引越し費用や留学資金にもご利用可能で最大1,000万円までお申し込みができます。また、保証料が無料などのメリットがあります。来店せずにスマホやパソコンからお申し込みいただけますので、ぜひご検討ください。

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(2021年2月22日)

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以 上

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