一戸建てとマンションはどちらがおススメ?7つのポイントで徹底比較

一戸建てとマンションはどちらがおススメ?

 マイホームを初めて購入する人にとって、一戸建てとマンションのどちらを選ぶべきか、どこを比較すれば自分に合うマイホームが見つかるのかは、気になるところではないでしょうか。

 この記事では、一戸建てとマンション、どちらがより良いマイホームとなりそうか比較するための7つのポイントと、購入前に知っておきたい注意点を解説します。比較ポイントを基準にマンションと一戸建て、それぞれに向いている人も解説するので、マイホーム購入をより良いものにするための参考にしてください。

一戸建てとマンションの7つの比較ポイント

 広さや立地、建物としての価格など、さまざまな面が異なる一戸建てとマンションを比べるには、次の7つのポイントに注目してみましょう。

立地

 マンションの立地環境は、比較的最寄駅からほど近く、生活環境も都市部に近い利便性の高いエリアであることが多いです。したがって、駅に近いエリアであること、利便性が高いエリアであることを基準に選ぶと、マンションのほうがより幅広い選択肢の中から選びやすくなります。

 また、利便性の高い立地は、将来的に売却を検討した際に価格や売れやすさが有利に働くことがあります。住み替えを前提にマイホームを持つ場合は、マンションを選んだほうが売れやすさや価格という面では、メリットが増えるでしょう。

 一方で戸建て住宅は、郊外や駅より離れた立地にいくほど物件が見つかりやすいでしょう。都市部の場合、最寄り駅から遠く、車が必要なことも珍しくありません。

 しかし、住みたい場所を考えた際に、静かで郊外にあるマイホームを検討したい場合は、一戸建てを調べたほうがより多くの物件が見つかりやすくなります。郊外にあるマンションを探そうとすると、かえって候補となる物件数が絞られてしまうかもしれません。

 自分が住みたいエリアと今後の売却予定やライフスタイルに応じ、立地を選んでいきましょう。

不動産価格

 購入予算からマイホームを検討した際に、マンションと一戸建てではどちらが価格を抑えられるのか気になる方も多いでしょう。比較してみると、首都圏や近畿圏など立地やエリアが変わった場合でも、マンションのほうが一戸建てに比べると不動産価格が高い傾向にあります。

 国土交通省では毎月、不動産価格指数という不動産の取引価格の動向を数値化したものを公表しています。2022年5月時点のデータによると、関東地方では戸建て住宅が113.8、マンションは176.6です。近畿地方では戸建ては118.0、マンションは184.7となります。全国平均を見ても、戸建て住宅は114.4、マンションは182.6とマンションのほうが高いです。これは、マンションの建設費や土地価格の高騰が影響しているとされます。

築年数による資産価値の低下

 不動産は毎年、少しずつ資産価値が低下していきます。マンションの場合は、一戸建てよりも構造が頑丈なため、資産価値の低下はゆるやかで、価値を維持したまま売りやすいでしょう。

 管理会社がしっかりとメンテナンスを行っていれば、築年数以上に価値を見出してもらえることもあります。

 一戸建ては、木造住宅の場合、築20年を過ぎると土地の価値しか評価されない場合があります。しかし土地の立地が良ければ、マンションよりも土地の面積が広いことで建物に価値が付かなかった分の損失を埋められる可能性もあるため、一概に戸建てのほうが資産価値が低いとは言えません。

 どちらも、立地条件が悪かったり、メンテナンスを適切に行っていなかったりすると、価値が下がってしまう点に注意が必要です。購入前に、資産価値が低下する要因がないかよく調べることが比較ポイントとなります。

維持費

 不動産にかかる維持費としては固定資産税や光熱費が挙げられます。固定資産税は、マンションは専有面積ごとに土地の面積を分けるため、土地の固定資産税は低めです。しかし、マンションは一戸建てに比べると建物の減価償却期間が長く、建物にかかる固定資産税は一戸建てよりも長期間高い状態が続きます。

 一戸建ての固定資産税は、土地の面積が広ければその分だけ高くなるため、毎年かかることを考慮すると、マンションよりも土地の固定資産税が高くなります。

 また、その他にかかる維持費として、次のようなものがあります。

マンション 一戸建て
  • 管理・メンテナンス費用(管理費・修繕積立金)
  • 駐車場代(費用がかかる場合)
  • リフォーム費用
  • 修繕費用

 マンションはメンテナンス用の費用や駐車場代金が毎月発生しますが、一戸建ては必要な時に必要な分だけ発生します。長期的な目線で見たとき、メンテナンスにかかる負担がどのくらいになりそうか、大まかに把握しておくと良いでしょう。

住み心地

 住み心地の面で見ると、マンションは管理会社などが共有部分の管理を行ってくれることが多く、庭や畑などのメンテナンスも不要なため、住居の維持は戸建てよりも気軽に行えます。

 一方でデメリットとなるのが、隣室があることによるトラブルです。階下に音が響いてしまった、隣から大きな物音が聞こえるなど、騒音の影響を受ける可能性があります。

 一戸建ての場合は、自分でメンテナンスの周期を管理しつつ、庭の手入れも必要です。しかし、隣家からの騒音の影響を受けにくい、自宅の音などが隣家に迷惑になりにくいというのは、住み心地の面でメリットとなるでしょう。

 在宅ワークなどを行う場合は、ネット環境も住み心地に影響します。一戸建てであればエリア内のものを自由に選べますが、マンションではすでに契約している回線を利用しなくてはならないなど、制限が発生する可能性もあるため、人によっては不便さを感じる可能性があるでしょう。

セキュリティ

 セキュリティ対策に注目した場合、一戸建てでは住む人次第で対策内容を増やすことができ、マンションではセキュリティの内容をよく確認して選択する形になります。

 一戸建ての場合は、ホームセキュリティなどを自分で導入する必要があるほか、維持管理も自分で行うため、負担に感じる場合もあるでしょう。

 一方で、マンションの場合、有人監視のほか、防犯カメラやオートロック、宅配ボックスなど、さまざまなセキュリティシステムが導入されているのがメリットです。セキュリティ重視で選びたい方は物件ごとに比較し、より良いものを選びやすくなっています。

 また、子育てをしている場合は、部外者が侵入しにくい居住者専用の公園を有するマンションもあります。

リフォームの自由度

 リフォームの自由度から比較すると、構造も含め変更できるのは一戸建てで、ある程度の制限が設けられてしまうのはマンションと言えます。なぜならマンションの場合、区分所有法や管理規約により、変更できる範囲が定められてしまうからです。

 また、リフォームを行う場合でも、図面などの定められた書類を管理組合へ提出し、承認を得るのが一般的です。そのためマンションは、リフォームの自由度は低いと言えるでしょう。

 一方で戸建ての場合は「古いところを取り壊して、新たに建て替える」ような増改築も、個人の自由で行えます。

一戸建てとマンションはどちらが良い?

 マンションと一戸建ての7つの比較ポイントをもとに、どちらが良いのかおススメの人をそれぞれ挙げていきます。

一戸建てがおススメの人

 一戸建ての持つメリットを生かし、自分のライフプランに合わせた購入ができる可能性が高い人は、次のような人です。

  • 家の間取りや外装を自分で自由に決めたい人
  • 郊外の環境で騒音を気にせず生活したい人
  • 広い家でのびのび生活してみたい人

 一戸建てのメリットとして、同じ予算でもマンションより広々とした家を購入できる可能性が高いことが挙げられます。自分で住宅を建てる場合は、家の広さや間取り、外装など、自分で決められる範囲が広いのもメリットです。

 また一戸建てであっても立地条件が良く、土地の価値が大きく変わらない、あるいは、都市開発などでより高額で売却できるケースもあります。エリアによっては一戸建てが主流でマンションよりも選択肢が広いこともあるため、検討する価値がより高いでしょう。

マンションがおススメの人

 マンションの持つメリットをもとに、マンションを選ぶのがおススメな人を3つ挙げます。

  • 資産価値や売りやすさを重視したい人
  • 建物の管理しやすさやセキュリティ対策を重視したい人
  • 自宅から最寄り駅までの距離が近い立地にこだわりたい人

 マンションと一戸建てを比較した際、エリアにもよりますが将来的に売りやすく、賃貸などで貸し出す選択肢も選びやすいのはマンションです。資産価値のあるマンションを購入すれば、売却時に利益を出し、より良いマイホームの購入も目指しやすくなります。

 また、建物の管理やセキュリティ対策を管理会社へお任せできるというメリットがあります。ランニングコストとして修繕積立金などが必要とはなるものの、充実した共用設備を利用でき、利便性の高い生活が可能です。

 そしてマンションは最寄り駅に近い物件も多いため、選択肢として一戸建てよりも駅に近い立地の物件を選びやすくなります。資産価値や管理、駅に近いことを特に重視する場合は、マンションを中心にマイホームを検討してみましょう。

一戸建てやマンションを購入する際の注意点

 自分がこれから住む家である以上、できれば失敗なく選びたいところです。どちらを購入する場合でも共通する注意点を4つ紹介します。

損をしないため将来も需要のある物件を選ぶ

 立地条件は住み心地の良さだけでなく、購入したマイホームが将来的にも需要があるのかを左右します。将来的にも誰かが購入したい、利用したい、と思えるような立地を選んでおきましょう。

 なぜなら、最終的にマイホームは売却するか、誰かに遺産相続を行うためです。

 需要が低すぎる物件だと購入時よりも安く売れる可能性が高まるだけでなく、誰も相続してくれないことで空き家になってしまうリスクもあります。

防災のためハザードマップを確認

 マイホームの購入前に、エリアのハザードマップを確認しておきましょう。ハザードマップとは、そのエリアで水害や土砂災害、地震、津波、高潮などの被災が想定される地域や避難場所・避難経路を示した地図のことです。

 どれだけ頑丈なマンションや、災害に強い一戸建てを選んだ場合も、災害が何度も繰り返される場合は建物にダメージが蓄積されてしまいます。

 しかし、起こりうる災害を事前に知っておけば、そのエリアを避けて物件を選んだり、事前の備えや避難経路を確認したり、対策が可能です。

 エリアのハザードマップを調べ、検討中の物件に想定される災害やその規模、物件に行われている対策の内容を調べておくようにしましょう。

コミュニケーション不足で隣人トラブル

 マンションでも一戸建てでも、コミュニケーション不足などさまざまな理由から隣人とのトラブルが起きる可能性があります。起こりやすいトラブルの例は、次のような内容です。

  • 騒音のトラブル
  • 駐車場・車のトラブル
  • ペットの飼育やマナーのトラブル
  • ゴミ出し方法に関するトラブル
  • 子供の足音などによるトラブル
  • 煙草に関するトラブル

 トラブルが発生してしまった場合、第三者の協力を得ることが重要です。当事者同士で解決しようとすると、かえって状況がこじれてしまうことがあります。

 役所や町内会への相談を行い、解決が難しい場合は警察への相談や弁護士への依頼も視野に入れるのがおススメです。マンションの場合は管理会社へまず相談しましょう。

住宅ローンの滞納でマイホームを失う

 住宅ローンは何十年もかけて返済するため、完済まで何が起きるかは分かりません。失職や定年退職、病気による収入減の影響により、本当は滞納したくなくても、状況的に支払いが難しく住宅ローンを滞納してしまうケースがあります。

 滞納してしまった場合、すぐにマイホームを失うわけではありません。しかし、督促状や催告状と呼ばれる金融機関からのお知らせを無視し続けていると、最終的に競売という方法でマイホームが売られてしまいます。競売は金融機関が、貸した費用を回収するために行う方法です。

 また、住宅ローンは毎月決まった日にちに返済する必要があるため、1日でも支払いが遅れると遅延損害金というお金が発生します。滞納が発生する恐れがあると判断できた段階で対応を行わないと、余計に出費が増えてしまうのです。

 滞納の恐れがある、もしくは実際に滞納してしまった際は、できるだけ早く金融機関へ相談しましょう。

まとめ

 マンションと一戸建ての比較ポイントは、次の7つです。

  • 立地
  • 不動産価格
  • 築年数による資産価値の低下
  • 維持費
  • 住み心地
  • セキュリティ
  • リフォームの自由度

 比較するポイントを押さえ、より自分が住みたい環境や生活スタイルに合うマイホームを選択していきましょう。

 マイホーム購入のため、まとまった資金を用意したい、今後のことも考えた住宅ローン選びがしたいという方におススメなのが、働く女性のための住宅ローン「ロング・エスコート」です。

 繰上げ返済手数料が不要、出産や育児など勤め先を休職する際に、最長で2年間住宅ローン元金の返済を据え置きにできます。せっかく購入したマイホームの住宅ローンを無理なく返済可能です。

 また、がんと診断された場合、住宅ローン残高が0円となる「がん団信」も無料で利用できます。

 今後の不安を軽くしつつ、住宅ローンを利用したいという方は、住宅ローンの無料相談も併せてご活用ください。

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(2022年9月9日)

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以 上

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