大学生の仕送り平均額は?奨学金や教育ローンについても解説!

大学生の仕送り平均額は?奨学金や教育ローンについても解説!

大学生活にかかる生活費はどのくらい?

 一般的な大学生が毎月無理のない生活を送る場合、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。住む地域と下宿や寮に入るか一人暮らしをするかなどでも金額に差はありますが、健康的に勉学に励める環境を整えることは重要です。まずは一般的な大学生にかかる生活費の総額平均を見ていきましょう。

大学生にかかる生活費の総額平均

 2021年10月にインターネットで大学生活の経験のある人を対象にアンケート調査を実施したところ、家族と一緒に暮らす学生の月間収入平均は78,035円でした。また、下宿などをしている学生の収入平均は100,980円となりました。
【ご回答者数】:70名【調査期間】2021/10/28~2021/10/29【調査機関】当行調べ

生活をスタートさせるための初期費用もかかる

 寮生活や一人暮らしをする場合、生活費以外にも費用がかかります。具体的には、新生活をスタートさせる際の引越し費用に加え、家電や家具を揃えるためのお金も必要となります。また、大学でサークルや部活に所属する場合はユニフォームや必要な道具を揃える費用のほか、合宿費や試合の遠征費などもかかる可能性があります。また、地域によって差がありますが、引越しや一人暮らしの費用は関東圏では敷金・礼金と仲介手数料だけでも30万円以上かかる場合もあります。家具や家電に関しては、新しいもので全て揃えなくともリサイクルショップを利用したり、先輩から譲ってもらうなど費用をかけない工夫を凝らすのも1つの方法です。

一人暮らしと実家暮らしの生活費比較

 実家から学校に通う大学生と寮や一人暮らしで生活する大学生の生活費の違いを先ほどのアンケート調査結果を使って比較してみましょう。

 (単位:円)

自宅 下宿・アパートなど
収入平均 78,035 100,980
家賃 10,714 50,522
食費 12,089 20,545
光熱費 2,607 11,306
通信費 4,142 6,095
洋服代 7,428 6,170
交際費 10,321 9,977

 寮やアパートで一人暮らしをする場合は、家賃の他にも水道・光熱費を自分で支払わなければなりません。さらに、食費も朝や夕食は実家で食べる場合は費用が発生しませんが、一人暮らしの場合は自分で用意しなければなりません。実家暮らしの場合は、学生がお金を家に入れていたとしてもトータルで月1~3万円ほどで済むケースがほとんどで、家賃・光熱費・食費は親がまとめて支払います。そのほかの費用も合わせると、寮や一人暮らしの学生は実家暮らしと比較して約2倍の生活費がかかります。

適切な仕送り額の考え方

適切な仕送り額の考え方

 子どもと別々に暮らすのは初めてで、仕送り額をどのくらいにすれば良いか悩んでいる方も多いことでしょう。実際に通う大学の学費や住む地域を考慮して、適切な仕送り額を算出する必要があります。具体的な金額を算出するための基本的な考え方を紹介します。

家賃と食費をベースにする

 基本的に、仕送り額は家賃と食費を合わせた金額で算出します。毎月、健康的に勉学を続けられるために最低限必要な費用です。最低限必要な費用のうち、最も大きな割合を占めているのが家賃です。家賃は、入居してから退去するまでに支払う金額が減ったり増えたりすることはあまりないため、一定額をずっと払い続けられる金額の範囲内で住居を決める必要があります。一般的に住居費は収入の3割以内に収めるという考え方があり、これは仕送りを受けている寮・一人暮らしの学生にも当てはまります。毎月の仕送り額とアルバイトのお金、そして奨学金を合わせた収入合計金額の3割以内に家賃が収まる物件を探すようにしましょう。

仕送り額は定期的に見直しが必要

 家賃と食費を含めた仕送りは、卒業まで続きます。家族側は入学から卒業までの間、一定金額を仕送りし続けることが難しい時期もあるかもしれません。大学1~2年生の間は単位の取得で忙しくアルバイトができないケースもありますが、大学3年生以降は単位取得や就職活動が落ちつけば、アルバイトを増やせる可能性もあります。そのため、子どもの学業の忙しさやアルバイト・奨学金とのバランスを調整しながら、仕送り額の増減を定期的に見直すことをおススメします。半年~1年に1回程度などで、定期的に子どもの生活状況を確認しながら仕送り額を決めるのが良いでしょう。

毎月の奨学金はどのくらい?

 仕送り以外に収入を増やす方法として、奨学金があります。勉学に忙しくアルバイトができない時期でも、仕送りに加えて奨学金があれば安心して生活できます。奨学金の平均受給金額はどのくらいなのでしょうか。

奨学金の平均受給額

 奨学金には給付型と貸与型があり、給付型は将来返済の義務がないもので、貸与型は卒業後に毎月一定金額を返済していくタイプのものです。アンケート調査の結果によると奨学金の平均受給額は毎月約13,000円でした。奨学金を受給したとしても、家賃や生活費を補填するために多少なりともアルバイトをする必要がありそうです。

仕送り・奨学金以外に生活費を補う方法

仕送り・奨学金以外に生活費を補う方法

 東京都内や大都市近郊で一人暮らしをする場合などは全国の平均に比べると家賃が高く、より住居費負担が大きくなります。また、場所によっては、冷房や暖房費などがかさむ可能性もあります。入学当初に想定していたよりも生活費がかかる場合、仕送りや奨学金以外の収入を増やすためにはどのような方法があるのかご紹介します。

アルバイトをして補填する

 仕送りや奨学金以外の収入を得るための一般的な方法はアルバイトです。アルバイトをする大学生は多くいますが、生活費だけではなく娯楽費や交際費を稼ぐことに夢中になってしまい、勉強が疎かになるケースもあるため注意が必要です。アンケートの調査結果によると大学生の年間のアルバイト収入は、1カ月あたり平均52,778円でした。この金額はあくまでも平均額のため、土日にまとめて長時間アルバイトをしたり、夏休み・冬休みといった長期休みの際にはもう少し収入が増えるケースもありますが、勉学と両立するためにはアルバイトができる時間にも限りがあります。

教育ローンもおススメ

 子どもには健康的に学生生活を送ってほしいと願っていても、毎月一定額の仕送りを用意することに不安を感じる方や子どもがアルバイトをしすぎて勉学が疎かにならないか心配になる方も多くいるでしょう。その場合は、銀行などの教育ローンを利用するのも1つの方法です。学費や生活費のために奨学金を検討する方もいますが、奨学金を受給するためには条件が設けられていたり、審査に時間がかかることが多く、必要なタイミングにすぐに受給できないというケースもあります。

 毎月一定額の仕送りを用意することに不安を感じる方は、銀行などの教育ローンを利用するのも1つの方法です。常陽銀行の教育ローンその都度タイプ(当座貸越型)は、ご契約時にお渡しするカードを使って、必要な時に必要な分だけお借り入れ可能な商品となっています。必要に応じてお借り入れできるので、利息の発生を抑えながら、いざというときに備えることができます。また、銀行店舗に行かずにお申し込みからご契約までスマホやPCで完結可能で、仮審査の結果も最短当日に回答されます。

教育ローンについてはこちら

収入だけではなく支出の見直しも

 ここまでは仕送りや奨学金、アルバイトといった収入を増やす方法を紹介してきました。しかし、収入を増やすことだけではなく、毎月の支出を減らす工夫も重要です。毎月の固定費である家賃や水道代を減らすことは難しいですが、食費や光熱費は努力次第で節約が可能です。

支出を減らすことが有効な手段となる

 食費に関しては自炊を基本としたり、比較的価格を抑えられる学食の活用や、まかないの出るアルバイト先を選ぶなど、節約できる方法は多くあります。光熱費に関しても使わないコンセントは常日頃から抜いておく、使用していない場所の電気はこまめに消すなど、1つ1つは小さなことですが毎日積み重ねることによってある程度の金額を抑えられます。さらに交際費や娯楽費などもできる限り節約を心がけると良いでしょう。一般的には1カ月の収入の2割程度に抑えるのが理想とされています。その他にも、携帯電話会社を格安のものへ切り替えることでも毎月の支出は変わってきます。

まとめ

 充実した学生生活を送るために、必要最低限の生活が送れる費用を確保することは非常に重要です。仕送りを含めた収入が少ないからといってアルバイトに時間をかけすぎると勉強に集中できなくなってしまい、進級や卒業に影響が出てしまっては本末転倒です。入学前であれば毎月生活にかかる費用をあらかじめ計算し、仕送り額やアルバイトで稼げる金額をしっかりと想定することが必要です。現在、学生生活を送っている場合は、収入と支出のバランスを見直したうえでアルバイトの時間などを調整し、やりくりが難しそうであれば教育ローンなども視野に入れて検討しましょう。

(2022年3月10日)

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以 上

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