マイカーローン(自動車ローン)の審査基準は?審査のポイントや落ちる理由についても解説

車を購入する際に、銀行のマイカーローンを利用しようと考えている方も多いでしょう。銀行のマイカーローンの主な審査基準は以下の6点です。
- 年収
- 年齢
- 勤続年数
- 家族構成
- 他社での借り入れ状況
- 過去の支払い状況
この6つを理解し対策を取ることで、審査に通る可能性は高まるでしょう。
この記事では、銀行のマイカーローンの審査基準の詳細から、通りやすくなるポイントや万が一審査に落ちてしまった場合の対処法まで分かりやすく解説します。
目次
銀行のマイカーローンの審査基準は?

では、銀行のマイカーローンではどのような審査が行なわれているのでしょうか。ここでは審査に関する基礎知識について解説します。
年収
金融機関では、ローンの借主に返済できる能力があるかを審査しています。これを返済能力と言い、一般的に、年収・年齢・職業などから総合的に判断されます。
年収は高いほど返済余力も大きいと判断されやすく、借入可能額も増える傾向があります。ただし、年収が低くても無理のない範囲の借入額であれば審査に通る可能性があります。
銀行では、年収に対する年間返済額の割合(返済比率)が適切な範囲に収まっているかも確認します。無理なく返済できる目安として、年収に対する返済比率が20~25%以内であることが挙げられます。例えば、年収300万円の方が200万円を3年で借りた場合、年間返済額は約70万円※となり、返済比率は約23%です。目安の範囲内に収まっており、返済可能と判断されやすいでしょう。
※年間返済額は、元利均等毎月返済方式にて算出した金額です(金利2.95%、ボーナス返済なし)。計算結果は概算ですので、実際と異なる場合があります。年間返済額は、完済までお借入時の金利が継続した場合の試算です。なお、常陽銀行のマイカーローンは、変動金利(年1回)のため、市場金利の動向によって金利が変更になる場合がございます。
年齢
審査では年齢制限も設定されています。多くの銀行では申し込み可能な年齢を18歳以上(または20歳以上)と定めており、上限は65~75歳の間に設定されるのが一般的です。
また、完済時の年齢が75歳以下などの条件が設けられており、年齢が高くなるほど選べる返済期間が短くなる傾向があります。一方、若い方であっても安定収入があれば利用可能です。なお、常陽銀行では申込時に満18歳以上70歳未満(完済時75歳未満)の方を対象としています。
勤続年数
勤務先での勤続年数も審査のポイントです。一般的に、同じ職場で長く働いているほど収入が安定していると評価されます。一方で、勤続年数が短かったり転職が多かったりすると審査に通りにくくなる場合もあります。
銀行によっては最低勤続年数を定めていることもありますが、勤続年数が短くても安定収入が見込めれば審査に通る場合もあります。初めての就職や転職直後で勤続年数が短い場合には、直近の収入証明や雇用形態などで安定性を示すと良いでしょう。
家族構成
家族構成も審査時に確認される場合があります。例えば、配偶者が働いていて世帯収入が高ければ返済余力があると見なされやすくなります。
また、扶養するお子さんなど家族が多い場合には、その分生活費がかかり返済に充てられる余裕が少なくなるため、審査で慎重に見られることがあります。一方で、独身や共働きで生活にゆとりがあれば、返済能力が高いと判断される場合もあるでしょう。
他社での借り入れ状況
他社での借り入れ状況も審査基準の1つです。すでに他社から借り入れしている情報は信用情報として保存されており、審査の際に確認されます。例えば、信用情報を照会したところ、他社からの借入件数や借入総額が多い場合は、審査の際に悪い影響を与える可能性があります。
ただし、返済能力に問題がなく、信用情報にも問題がなければ銀行のマイカーローンを契約できる可能性はあります。他社で借り入れがあるから銀行のマイカーローンが契約できないだろうと誤解せず、まずは銀行に相談してみると良いでしょう。
過去の支払い状況
銀行のマイカーローンの審査基準の項目の1つに、信用情報が挙げられます。信用情報とは、ローンやクレジットカードの契約および申し込み、支払い状況などの情報が蓄積されたデータベースです。個人情報と紐付いてデータが蓄積されているため、クレジット会社や金融機関が参考とし、現在の借入額や返済状況を把握するために用いられます。
信用情報には、過去の滞納や未払いなどの情報も記載されるため、審査に悪影響を与える可能性があります。銀行のマイカーローンを検討している方は、信用情報に問題が発生しないように注意しましょう。
マイカーローンの審査に落ちる理由
次にマイカーローンの審査に落ちる理由について解説します。
定期的な安定した収入がない
銀行のマイカーローンでは、毎月安定して収入を得られることが大前提です。不安定で収入が大きく変動する場合や、就業期間が短い場合は返済能力が低いと判断される可能性があります。一方、常陽銀行では、パート・アルバイト、年金受給者、産休・育休・介護休取得者の方(予定者、復職後1年未満の方を含む)でも利用可能なため、検討している方は相談してみましょう。
複数のローンを利用している
住宅ローンや教育ローン、カードローンなど、複数の借り入れがある場合は返済負担が大きいと判断されます。総返済額が年収に対して高い割合を占めると、審査に通りにくくなる可能性があります。申し込み前に可能な範囲で繰上げ返済や完済を行い、借入件数を減らすことを検討しましょう。
収入に対して借入金額が大きい
年収に対して希望する借入金額が大きすぎると、年間返済額の割合(返済比率)が高くなり審査に通りにくくなります。一般的に返済比率は年収の20~25%以内が目安とされています。頭金を増やして借入額を抑える、または購入する車種を見直すことで返済比率を下げることも検討しましょう。
銀行のマイカーローンの審査基準は厳しいのか

銀行のマイカーローンの審査は厳しいというイメージを持っている方もいるでしょう。確かにディーラーのローンは、銀行のマイカーローンに比べると通りやすいかもしれません。
なぜなら、ディーラーでローンを組んだ場合、一般的に車の所有権はディーラーとなり、万が一借主の返済が滞った場合には車を差し押さえられるからです。
一方、銀行のマイカーローンでは無担保で借りられるケースが多く、車の所有権も借主本人です。審査では各金融機関が定める基準を満たしていれば借り入れできます。基準とは、返済能力や信用情報などに問題ないかを総合的に判断するための水準のため、厳しいという表現は少々誤解があると言えるでしょう。
金融機関ごとに審査基準が異なる点に注意
銀行のマイカーローンの審査基準は、金融機関ごとに異なります。そのため、他の金融機関で断られた場合も別の銀行では審査が通るケースもあります。
ただし、基軸となる審査の基準については大幅には変わりません。審査に通るか不安だからと複数のマイカーローンに審査を出すとかえって心象が悪くなる場合もあるため、手当たり次第に審査を受けるのはおススメできません。
マイカーローンの審査期間を短くするためのポイント

次に審査期間を短くするためのポイントについて解説します。
スマートフォンやパソコンから申し込みをする
審査の期間を短くするためには、スマートフォンやパソコンから申し込みましょう。
インターネットによる申し込みの場合、WEBで必要情報の入力や各種確認資料のアップロードが可能になっており、書類の郵送が不要のため審査結果が分かるまでの日数を短くできる傾向があります。
信用情報に問題がないかを確認する
申込者が過去に行った借り入れ履歴の中に、滞納や未納があった場合には審査に時間がかかる可能性があります。自分自身の信用情報が気になる方は、滞納などの履歴がないか一度確認してみると良いでしょう。
他社での借り入れ状況を確認する
審査期間を短くするためのポイントとして、他社での借り入れ状況を確認することも重要と言えます。住宅ローンや教育ローン、クレジットカードやカードローンなども含めて、総額でいくら借り入れしているのか、月々どれくらい支払いをしているのかをチェックしましょう。
現時点において他社での借り入れがあったとしても、余裕を持ってしっかりと返済できているなら問題ありません。ただし、支払いが厳しいような状況だったり、延滞や滞納が続いていたりするような状況であれば、事前に銀行のマイカーローンを検討している金融機関に相談したほうが良いでしょう。
提出書類に不備がないことを確認する
審査期間を短くするためのポイントとして、提出書類に不備がないかの確認も大切です。提出する前に必要な書類が揃っているか、内容に間違いや問題がないかなどチェックしましょう。
提出書類に不備がなければ審査がスムーズになり、車が手に入るまでの期間も短くなります。特に書類のやり取りは時間がかかるのを想定して、自分が用意すべきものはあらかじめ用意しておくのをおススメします。
適切な金額のローンを組む
審査期間を短くするためのポイントとして、適切な金額のローンを組むことも重要と言えるでしょう。自身の年収に対して高すぎる金額のローンは審査に時間がかかる傾向があります。
また、返済能力に見合っていない金額での申し込みは審査期間以外にも注意点があります。例えば、審査が通らなかったのを理由に、続けて複数の金融機関で同じように申し込みをしたとしましょう。しかし、各申し込みの状況や審査結果などはすべて信用情報に記載されるので、ネガティブな情報として残ってしまいます。
結果として、適切な金額であれば審査を通過できたような状況だったのに、ネガティブな情報が影響してさまざまな審査に通過ができなくなる可能性があります。
無理のない返済金額を把握し、適切な金額のローンを組むようにしましょう。
事前に仮審査を受けてみる
金融機関によっては仮審査を提供している場合があります。仮審査では、実際にいくら借り入れできるのかまた本審査に通過できるかどうかを事前に確認することができます。
事前に仮審査を受けることで、借入金額がいくらなら審査に通過できるのかを把握することができます。
マイカーローンの審査に落ちたときの対処法
次にマイカーローンの審査に落ちたときの対処法について解説します。
借入希望額を下げて申請する
審査に落ちた原因の1つに、希望した借入額が高すぎたことが考えられます。借入希望額を見直し、より低い金額で再申請してみましょう。借入額が下がれば、毎月の返済額も減り返済比率も小さくなり、収入に対する負担が軽減され、審査に通る可能性が高まるでしょう。
期間を開けてもう一度申請する
審査に落ちたからといって、すぐに別のローンに立て続けに申し込むのは避けましょう。短期間に複数のローンに申し込むと、その履歴が信用情報に記録され、かえって審査に通りにくくなることがあります。
一度審査に落ちた場合は、一定の期間(目安として6カ月程度)を空けてから再度申し込むことをおススメします。その間に、勤続年数が延びたり収入が安定したりと、ご自身の状況が改善することも期待できます。焦らず、時間を置いてから再審査を行いましょう。
別の車種や中古車を検討する
購入する車自体を見直してみるのも1つの対処法です。希望していた車が高額だったためにローン審査に通らなかった可能性があります。
別の車種や中古車など、より購入費用の低い車を検討することで、必要な借入額を減らすことができます。車の価格が下がれば、借入額も減り、毎月の返済額も抑えられるため、返済負担率が改善し審査に通りやすくなるでしょう。
借入期間を長く設定する
返済期間を延ばして毎月の返済額を抑えるのも、審査通過につながる場合があります。借入期間を長く設定すれば、その分だけ1回あたりの返済額が少なくなるため、返済負担率が下がります。
銀行にとっても、借りる側が無理なく返済できると判断しやすくなるでしょう。ただし、返済期間が長くなると支払う利息の総額は増えてしまいます。
無理のない返済と総支払額のバランスを考慮しつつ、可能な範囲で返済期間を長めに設定すると、審査で有利に働くことがあります。
他のローンを返済する
審査落ちの要因として、他のローン残高が影響していることも考えられます。その場合は、他のローンを可能な範囲で返済して、負債を減らしてから再度申し込みを検討しましょう。特に、クレジットカードのリボ払い残高や高金利のカードローンなど、早めに返済できるものは整理しておくと、月々の支出に余裕が生まれます。
他の借り入れが減れば、返済負担率も下がり、マイカーローンの審査に通りやすくなる可能性があります。なお、一部繰上げ返済などで残高を減らすだけでも効果はありますので、できる範囲で返済を進めてみましょう。
銀行のマイカーローンで車を購入するメリット

次に銀行のマイカーローンで車を購入するメリットについて解説します。
返済期間が長く、一般的に金利が低い
銀行のマイカーローンで車を購入するメリットとして、返済期間が長く、一般的に金利が低いことが挙げられます。
例えば、常陽銀行のマイカーローンの返済期間は最長で10年を選択できるので、普段の生活に大きな負担をかけずに車やバイクを所持できます。
基本的に所有権は購入した人にある
銀行のマイカーローンで車を購入した場合、基本的に所有権は購入した人です。ディーラーや信販会社のローンでは、車を物理的には所有できるものの、手続き上の所有権はディーラーや信販会社になり、ローンを完済後、車の名義変更の手続きを行うまで自分に所有権はありません。
特に残価設定ローンでは、走行距離制限があったりやカスタマイズが不可なこともあるため注意が必要です。
銀行のマイカーローンであれば所有権は購入した方にあり、走行距離制限はなく、もちろんカスタマイズもできます。ローンを支払い終えれば、月々の返済もなくなり維持費も安くなります。
他のマイカーローンと比べて一般的に手数料などが安い
銀行のマイカーローンで車を購入するメリットとして、他のマイカーローンと比べて一般的に手数料などが安いことが挙げられます。
例えば、ディーラーの残価設定ローンの場合、途中で解約した場合において、違約金という名目で手数料を取られるケースがあります。一般的な銀行のマイカーローンは、保証料などの手数料は銀行側が負担し、他に手数料がかからない場合が多いです。
マイカーローンの審査に関するよくある質問
銀行のマイカーローンの審査について、よくある質問を解説します。
ローンの審査に通るための基準は?
銀行のマイカーローンでは、年収や勤続年数、年齢、家族構成、過去の支払い状況などを総合的に判断します。安定収入があり、延滞や滞納がないことが重要なポイントです。
また、頭金を用意して借入額を減らす、返済期間を調整するなどの工夫で、審査通過の可能性は高まります。
銀行のローンの審査は緩い?厳しい?
銀行のマイカーローンは低金利で長期返済が可能な分、審査は厳しいイメージがあります。
しかし、基準を満たせば通過は十分可能です。安定した収入や十分な勤続年数があり、他社での借り入れ状況や支払い状況に問題が無ければ審査に通る可能性が高まります。申し込み条件を確認し、自分に合うローンを選びましょう。
ローンの審査に通るか調べる方法はありますか?
審査に通るか不安な場合には、「仮審査」を活用すると良いでしょう。常陽銀行の仮審査では、スマートフォンやパソコンから申し込みができ、最短当日に審査結果が分かります。借り入れ診断では、3つの項目を入れるだけで即座に借り入れ可否や借入可能額を確認することができるので、まずは手軽に確認したい方におススメです。
まとめ
銀行のマイカーローンは厳しいというイメージがあるかもしれませんが、実際にはきちんと返済できる能力があるとみなされれば、問題なく借り入れできます。
常陽銀行のマイカーローンなら、借入可能額が即座に分かる「5秒診断」や、最短当日中に結果をお知らせする「インターネット仮審査」を実施しています。また、一度も来店せずにスマートフォンやパソコンから契約ができますので、ぜひ一度ご検討ください。
(2025年10月8日)
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以 上