気になる貯金総額の平均を年代別に、そして毎月の貯金額の目安をまとめてみました。

年代別貯金総額の平均

気になる貯金総額の平均は1,047万円

 厚生労働省は平成25年度の貯金総額の平均を発表しました。それによると、「1世帯あたりの平均貯金額」は1,047万円とのことですが、それに対して母子世帯の「1世帯あたりの平均貯金額」は263万8千円となっており、その差は大きくなっていることがわかります。さらに児童のいる世帯での「1世帯あたりの平均貯金額」が706万7千円、高齢者世帯の「1世帯あたり平均貯金額」が1,268万1千円となっています。

 しかし「貯蓄がない世帯」が全世帯の場合で16.0%、母子世帯の場合で36.5%、児童のいる世帯で15.3%、高齢者世帯で16.8%となっていることからも、あくまで平均貯金額は高額を貯蓄している一部の世帯によって平均値が底上げされているといってもいいでしょう。

 子育て世帯はもちろんのこと、老後の生活に対応するためにも貯蓄は必要になってきます。定年退職後の生活費は年金収入だけでは不足しますし、認知症や脳卒中など、介護につながる恐れのある病気にかかった場合にはそのための費用も多大に必要となってきます。どちらの場合も公的な年金制度だけでは不十分のため、貯蓄のできるうちにわずかでもコツコツ貯めていくことが重要になってきます。

【世帯別:1世帯あたり平均貯蓄金額】

(単位:%)

全世帯 高齢者世帯 児童のいる世帯 母子世帯
総数 100.0 100.0 100.0 100.0
貯蓄なし 16.0 16.8 15.3 36.5
貯蓄あり 79.5 77.9 81.0 60.6
50万未満 4.9 3.9 4.8 12.7
50〜100万 3.9 3.3 4.9 7.7
100〜200万 7.6 6.3 10.2 11.2
200〜300万 6.2 5.4 7.9 3.8
300〜400万 6.0 5.0 7.7 3.7
400〜500万 3.3 2.8 4.6 3.5
500〜700万 9.0 8.2 10.9 6.0
700〜1000万 6.2 6.2 6.9 2.8
1000〜1500万 8.3 8.4 7.6 3.0
1500〜2000万 4.8 5.6 3.1 0.7
2000〜3000万 6.2 7.1 4.1 0.6
3000万円以上 9.1 11.6 4.4 1.7
貯蓄あり額不詳 3.9 4.0 4.1 3.1
不詳 4.5 5.3 3.7 2.9
1世帯あたり
平均貯蓄額
1047.0 1268.1 706.7 263.8

 (厚生労働省:「各種世帯の所得等の状況」)

年代別には60から69歳までが1,399万円でトップ

 1世帯あたりの平均貯蓄金額のトップ3は、60から69歳までが1,399万3千円、次いで70歳以上が1,312万円、そして50から59歳までの1,034万円という順番になっていて、すべて50歳代以上ということがわかります。

 他の年代と比較してそれだけ貯蓄年数が長かったり、相続や退職金などの影響もあったりする事を考えると当然の結果ともいえます。

 これに続くのが40から49歳で、1世帯あたりの平均貯金金額707万円。30から39歳では423万円、29歳以下は160万円となっています。

【年代別:平均貯蓄金額】

年代 平均貯蓄金額
29歳以下 160万1千円
30〜39歳 423万2千円
40〜49歳 707万6千円
50〜59歳 1,034万7千円
60〜69歳 1,399万3千円
70歳以上 1,312万8千円

 (「厚生労働省」)

平均値の定義について

 みんな随分頑張って貯めているな。と思われた方も多いはず。ここに「平均値」のトリックが隠されていることを忘れてはいけません。

 「平均値」の中には高額の貯蓄を保有している一部の富裕層も含まれているため、”みんな普通はどれくらい貯金しているの?”という感覚でいうならば、この「平均値」とはかけ離れた数字になることでしょう。

 実際にそれぞれの世帯で貯蓄金額の割合の合計が50%を超える部分の中央値を見てみると、全世帯の場合で500〜700万、母子世帯の場合で50〜100万となっています。

 言い換えるならば、全世帯の約50%が700万円以下、母子世帯の約50%が100万円以下の貯蓄額ということになり、どちらの場合も最初に紹介した「1世帯あたりの平均貯金額」を大きく下回っていることがおわかりいただけると思います。

毎月の貯金額、目安はいくら?

 データによると年収の約10〜15%を貯金にまわす人が一番多く、全体の21.7%ほどでした。これには貯金をしなかった人は含まれていません。ちなみに貯金をしなかった人の割合は全体の約30%です。

 全国平均の手取り年収が491万円なので、その10%を12ヶ月で割ると約40,000円、15%の場合は約60,000円です。月々の貯金を負担に感じる場合にはボーナスをまるごと貯蓄にまわすなど、1年を通して手取り年収の10%(15%)を目標に貯蓄ができるようコントロールできればそれほど負担はないはずです。

 ただし、手取り年収が200万円代の場合で車や住宅のローンなどがある場合には、家計を圧迫しすぎないように注意が必要です。子供のいる世帯であれば手取り年収の中からでなく、児童手当を全額貯蓄にまわすだけでも構いません。子供が中学を卒業するまで支給されるため、全額を貯金すればそれなりの金額にはなるはずです。

 また、子供にそれほど費用のかからない小学生のうちにできる限りその後の教育費(大学資金)を貯金しておくことや、定年退職を迎えるまでに住宅ローンの支払いを終えておくことなども資産管理のポイントです。ある程度まとまったお金ができれば、投資で資産を増やすなど貯蓄以外の方法でお金を増やす選択肢も広まるため、それぞれの年収にあった無理のない範囲内で貯金をはじめることが大切です。

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(2015年4月21日)

以 上


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