家を買う際にまずやることはコレ!住宅購入の流れと準備のポイント

家を買う際にまずやることはコレ!住宅購入の流れと準備のポイント
2025.02.17

家の購入をスムーズに進めるためには、全体の流れを理解しておく必要があります。家の買い方を簡単に説明すると以下のとおりです。

本稿では上記のステップを含めた「家を買うまでにやること」と「失敗しないために気をつけたいポイント」を紹介します。家の購入を考えている方はぜひ参考にしてください。

家が欲しいと思ったら、さまざまな準備が必要になります。大まかな流れは上述したとおりですが、ここでは7つのステップに分けていきます。

それぞれの項目について詳しく紹介していきます。

STEP 01 予算を把握し、物件を検討する

新築住宅もしくは中古住宅、どちらを購入する場合でも、住宅ローンの返済が無理なく続けられるよう、自分がどのくらい借りられるのかを確認することが重要です。

住宅ローン借入可能額は一般的な目安では年収の6倍程度とされています。たとえば、年収500万円の方であれば3,000万円まで借りられるということです。年収の6倍以上の金額を借り入れできる金融機関もありますが、その際は保証料率が高くなるなど条件が付く場合がありますので注意しましょう。

ある程度の借入可能額が把握できたら、物件を検討します※。価格だけでなく、立地や通勤通学のしやすさ、周辺の環境、家族構成に最適な間取りか、といった点を重点的にチェックしてください。
※常陽銀行では、購入物件が未確定の場合でも事前審査申し込みが可能です。

STEP 02 住宅ローンを検討する

購入したい物件をある程度選び終えたら、次に住宅ローンを検討します※。
※常陽銀行では、購入物件が未確定の場合でも事前審査申し込みが可能です。

住宅ローンは提供する金融機関によって金利や手数料、サービスが異なります。自分に合うところを選ぶためにも、いくつかの金融機関を比較して、どこで借りるかを検討しましょう。

住宅ローンの選び方については後ほど詳しく解説します。

STEP 03 物件・住宅ローンを決定する

比較検討後、物件と住宅ローンを決定します。住宅ローンは事前審査に通った金融機関から選択してください。

STEP 04 重要事項説明を受け売買契約を結ぶ

物件が決定したら、住宅業者から重要事項説明を受けてください。重要事項説明後に、売買契約を締結することが宅建業法で定められています。契約締結の際は以下が必要です(会社によって若干異なる場合があります)。

STEP 05 住宅ローンの申し込みと審査

住宅ローンの正式審査の申し込み手続きを行いましょう。住宅ローンの正式審査については、後ほど解説します。

STEP 06 物件の確認

引き渡される前に物件の確認(内覧)を行うことをお勧めします。
新築物件の場合は、契約どおりに施工されているかをチェックしましょう。特に工事請負契約後に施工が始まる注文住宅の場合は、細部まで確認することが重要です。
中古物件の場合は、建物の状態やリフォームの必要性を確認しましょう。必要に応じて、専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を依頼すると安心です。

STEP 07 融資実行と物件の引き渡し

物件確認で不備がなければ、物件の引き渡し時に住宅ローン融資を実行するのが一般的です※。合わせて、融資実行と同時に以下の手続きを行います。
※常陽銀行では、建物着工時にご融資することも可能です。

注文住宅など、誰も所有していない不動産に最初の所有者として名前を入れる登記。新築一戸建て購入の際は、建物部分に建物表題登記を行ったうえで所有権保存登記を行う。

中古住宅を購入した際、所有権が移ったことを明確にするために行う。新築一戸建て購入の際は、土地を住宅業者が所有していることになっているため、土地部分のみ所有権移転登記を行う。

住宅ローン契約者が不動産(建物・土地)に抵当権を設定するための登記。返済ができなくなった場合、金融機関は不動産を競売にかけることができる。

ここまでのまとめ

年収の6倍を目安に借入可能額を確認したうえで、立地や間取りなどを考慮して物件を選ぶ。

金融機関ごとの金利や条件を比較し、事前審査に通った住宅ローンを選ぶ。

物件が決まったら、必要書類を準備し、住宅業者から重要事項説明を受けた後、売買契約を結ぶ。

住宅ローンの正式審査を申し込み、物件が契約通りに施工されているか確認する。

融資を実行し、所有権や抵当権の登記手続きを経て物件を引き渡される。

家選びの際に迷う方が多いのは「新築と中古どちらを選ぶべきか」という点です。違いを理解するために、新築物件、中古物件のそれぞれの特徴、および購入までにかかる期間を把握しておきましょう。

新築物件の特徴と購入までにかかる期間

新築物件とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、「新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除く。)」と定義されています。

新築を選ぶメリットは次のとおりです。

最新型のキッチンや風呂などを設置できるため、快適に過ごせます。

最新の耐震基準で建築されるため、安全性が高いというメリットがあります。

購入からしばらくの間は修繕費がかかりません。ただし、マンションの場合は購入時に「修繕積立基金」、そして毎月「修繕積立金」を支払う必要があります。

注文住宅にすると、家族構成や好みに合わせた間取りにすることができます。

反対に、中古物件よりも購入費用が高い、人気のエリアで探すのが難しい、情報が少なく周辺環境の評判を確認するのが難しい、などの注意点もあります。

また、新築物件の場合、購入(注文住宅の場合は申し込み)から引き渡しまでにかかる期間は次のとおりです。

完成済み物件:約1カ月
注文住宅:半年~10カ月

中古物件の特徴と購入までにかかる期間

中古物件とは、建築から2年以上経過した物件、または人が住んだことがある物件のことです。

中古物件を選ぶメリットを押さえておきましょう。

同じエリア、同じ間取りの新築物件と比較すると、購入費用が安く済みます。

新築物件の資産価値のピークは新築時です。その後は年々下落します。しかし、中古物件はすでに資産価値がある程度下がった状態のため、購入後の資産価値の下落率が低いという特徴があります。

家具の配置や住み心地、日当たりなどを内覧で確認できます。また、周辺環境についても前の住人に確認しやすいというメリットがあります。

反対に注意点としては、購入から短期間でリフォームが必要になる可能性が高い、新築物件よりも耐震性が低い場合がある、設備が最新ではない場合がある、などがあります。

また、中古物件の購入から引き渡しまでにかかる期間は、1~2カ月ほどです。

家の購入準備をする際、物件の検討・契約と同時に進めるのが、住宅ローンの手続きです。住宅ローンは以下の5段階を経て契約に進みます。詳しく見ていきましょう。

STEP 01 金融機関を検討する

住宅ローンを契約する際にまず大事になってくるのは金融機関選びです。どの金融機関にするか検討する場合の確認しておきたいポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。

金利を確認する

まずは金利をチェックします。金利には半年に1回見直しがある「変動金利」と、定められた期間(もしくは全期間)金利が一定の「固定金利」があります。一般的には、金利が下がると考えるならば変動金利金利が上がると考えるならば固定金利を選びます。

金融機関ごとに金利に差がありますので必ずチェックしましょう。

各種費用を確認する

住宅ローンを借りる際には各種費用が必要です。これらの費用がどの程度かかるかを確認しておきましょう。

ご参考までに、新築購入時にかかる諸費用の主な項目をご紹介します。

印紙税 契約書に記載の金額で決定します

土地や建物の売買契約書・工事請負契約書:契約金額1,000万円~5,000万円以下の場合…1万円(※)
※2027年3月31日までの軽減措置
住宅ローン契約書:契約金額1,000万円~5,000万円以下の場合…2万円
登録免許税 所有権保存登記の場合、課税額は不動産価額の1,000分の1.5(※)
※2027年3月31日までの軽減措置
登記手数料 手続きする司法書士への報酬です
目安は1万円~5万円
火災保険料 住宅ローンを契約する場合は必須です
団体信用生命保険料 一般的には住宅ローン契約をする金融機関が支払います
保証料 保証会社に支払います
一括で支払うか、金利に上乗せして分割で支払います
事務取扱手数料 ローン実行時に、一定額必要となる場合があります
不動産取得税 土地・建物の取得や建築時に都道府県に収める税金です
土地の広さや建物価額などから算出されます

サービスを比較する

住宅ローンを提供する金融機関のサービスも確認してください。具体的には以下の点を確認すると良いでしょう。

STEP 02 事前審査に申し込む

金融機関の候補が決定したら、事前審査の申し込みをしましょう。

多くの金融機関で公式サイトから事前審査の申し込みが可能です。審査後、結果連絡が来ますので必ず確認してください※。
※常陽銀行の場合、事前審査結果は最短で当日中に回答いたします。

STEP 03 正式審査に申し込む

事前審査に通過後、正式審査の申し込みです。金融機関によって若干異なりますが、正式審査時は以下の書類が必要です。

申込書関連

書類名 入手先 注意点
住宅ローン申込書 金融機関
団体信用生命保険申込書兼告知書 金融機関

本人確認関連

書類名 入手先 注意点
住民票謄本もしくは外国人登録済証明書 市町村役場 発行後3カ月以内のもの、など定められている場合があります
印鑑証明書 市町村役場
  • 発行後3カ月以内のもの、など定められている場合があります
  • 通数も確認してください
運転免許証、健康保険証※等 ※資格確認書、マイナ保険証なども含む
実印
返済予定の銀行口座が分かるもの 通帳・キャッシュカードなど(新たに口座を作成する場合は不要です)
銀行口座のお届け印

所得関連

書類名 入手先 注意点
源泉徴収票 勤務先
  • 給与所得者の方
  • 会社印のあるものを準備してください
所得証明書、市町村民税・都道府県民税特別徴収税額通知書のいずれか 市町村役場 給与所得者の方
納税証明書(その1、その2、その3の2) 市町村役場
  • 個人事業主の方
  • 何期分準備するか確認してください
確定申告書及び収支内訳書
  • 個人事業主の方
  • 電子申告の場合は、e-TAX受信通知(またはメール詳細)写しのあるものを準備してください

申込者に関する書類だけはなく、購入予定の物件に関する書類も必要です。ご参考までに新築のために住宅ローンを借りる際に必要な書類をご紹介します。

書類名 入手先 注意点
土地の登記簿謄本 法務局 発行後1カ月以内のもの、など定められている場合があります
土地の公図・地積測量図 法務局
工事請負契約書 住宅業者 見積書・仕様書も添付します
建築確認申請書・確認済書 住宅業者
建物配置図・平面図・間取り図 住宅業者

正式審査申し込み後、5日~10日程度で審査結果が通知されます。

STEP 04 契約を締結

正式審査に通過後、住宅ローン契約を締結します。

STEP 05 融資実行

一般的には、物件の引き渡し時に融資が実行されます。融資実行の前に「物件の所有権移転手続き」「住宅ローン抵当権設定登記」の手続きも行います。事前審査申し込みから融資実行までの期間は3週間~1カ月程度です。金利は融資実行時の金利が適用されます。

ここまで住宅購入の手順をご紹介しましたが、家を買う前にまずやることや押さえておきたいポイントも確認しておきましょう。

家を購入するメリット・デメリットを確認する

家を購入する前に、家を購入するメリットとデメリットを確認しておきましょう。

メリット

※住宅ローン契約者に万一のことが起きた際に、保険会社がローン契約者に代わってローン残高相当分の保険金を金融機関に支払う保険です。遺族は住宅ローン返済が不要になり住む家も確保できます。また、遺族の住居費を生命保険で準備する必要もなくなるため、生命保険料を抑えられるというメリットもあります。

デメリット

買いたい家の条件をはっきりさせておく

家を購入するのであれば、買いたい家の条件をはっきりさせておくことも重要です。たとえば、以下のような条件が考えられるでしょう。

条件は家族全員で話し合って決めるのもお勧めです。

無理な返済計画を立てない

住宅ローンの借入可能額の目安は年収の6倍程度とご紹介しました。ただし、あまりに大きな金額を借り入れると、返済が厳しくなる可能性があります。通常、住宅ローンの返済期間は長期にわたります。この間、滞りなく返済ができるよう計画を立てましょう。特に、以下の点には気を付けて下さい。

住宅ローンの返済計画で不明点があれば、金融機関の担当者に相談することをお勧めします※。
※常陽銀行では、土日も相談可能な専用窓口「ローンプラザ」があります。

住宅購入の流れを把握しておくと、良い物件が見つかった時にスムーズに購入までの準備ができます。特に、住宅ローンについては、長期にわたる返済が続く契約になります。間違いがないよう事前に手順を確認しておきましょう。また、疑問点や不明点がある時に相談しやすい金融機関を選ぶことも重要です。

常陽銀行の住宅ローンについてはこちら

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