茨城県で住宅ローンを組むなら。年収別の借入目安
マイホームを考えたとき、最初に直面するのが「自分は一体いくらまで借りられるのか?」という現実的な問いです。ネットのシミュレーションを叩けば「借入可能額」はすぐに出ますが、その数字があなたの生活にとって「安全な数字」とは限りません。本記事では、全国的な平均データや茨城県での傾向なども参考にしながら、住宅ローンの借入額を考えるポイントを解説します。
目次
1.みんないくら借りている?住宅ローン借入額と年収はどのくらい?
まずは、住宅ローン利用者の平均年収や借入額の傾向を見ていきましょう。
住宅ローン利用者の平均年収と借入額(2024年度)
住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」によると、住宅の種類ごとの所要資金と借入額の平均は以下のようになっていました。
| 所要資金 | 借入額 | |
|---|---|---|
| 注文住宅(建物+土地) | 5,007万円 | 4,251万円 |
| 建売住宅 | 3,826万円 | 3,260万円 |
| 新築マンション | 5,592万円 | 4,033万円 |
| 中古戸建住宅 | 2,573万円 | 2,208万円 |
| 中古マンション | 3,033万円 | 2,365万円 |
戸建住宅かマンションか、新築か中古かによって、借入額に大きな差があることが分かります。
また、所要資金と借入額を比較すると、物件価格が高額になりやすい注文住宅や新築マンションでは、自己資金(頭金)を多く用意している傾向がみられます。
出典)2024年度 フラット35利用者調査(住宅金融支援機構)
年収別の住宅ローン利用者の割合
住宅ローン利用者の年収にも一定の傾向があります。
住宅の種類別に、世帯年収の平均を見てみましょう。
| 平均年収(世帯年収) | |
|---|---|
| 全体平均 | 669万円 |
| 注文住宅(建物+土地) | 729万円 |
| 建売住宅 | 626万円 |
| 新築マンション | 1,039万円 |
| 中古戸建住宅 | 543万円 |
| 中古マンション | 650万円 |
一見すると平均年収が高いように感じられますが、上記は世帯年収であり、あくまで平均値です。
実際に年収の割合を見てみると、最も多いのは年収400万〜600万円の層で約35.5%、次いで600万〜800万円が21.9%。
さらに年収400万円未満の割合も19.9%あり、幅広い年収層の方が住宅取得を実現しています。
出典)2024年度 フラット35利用者調査(住宅金融支援機構)
茨城県内の住宅ローン利用実態データ
借入額は地域によっても変わるため、茨城県における平均借入額も気になるポイントです。
常陽銀行の調査によると、主なエリアの平均借入額は次のようになっていました。
-
つくば市:3,300万円
TX沿線の開発により地価が高騰しており、共働きによる「ペアローン」で4,000万円以上の大口融資を受ける世帯も珍しくありません。
-
水戸市:3,060万円
土地付き注文住宅の需要が根強く、建物と土地のバランスを考えた堅実な借り入れが目立ちます。
※当行調べ
このように、住宅ローンの借入額は全国平均だけでなく、地域特性によっても変わります。
平均データはあくまで参考として、ご自身の状況に応じて検討することが大切です。
2.茨城県で住宅ローンの借入額は年収の何倍が目安?
住宅ローンの借入額は、年収や他の返済状況などをもとに考えるのが基本です。
ここでは一般的な目安とあわせて、無理なく返済できる借入額を設定するために押さえておきたいポイントを確認していきましょう。
借入額の目安は年収の5倍〜7倍
住宅ローンの借入可能額は、年収の5倍〜7倍程度が目安とされています。
まずは年収別に、借入額の目安を見てみましょう。
| 年収 | 借入額目安(5倍〜7倍) |
|---|---|
| 400万円 | 2,000万〜2,800万円 |
| 500万円 | 2,500万〜3,500万円 |
| 600万円 | 3,000万〜4,200万円 |
| 700万円 | 3,500万〜4,900万円 |
| 800万円 | 4,000万〜5,600万円 |
| 900万円 | 4,500万〜6,300万円 |
| 1,000万円 | 5,000万〜7,000万円 |
※上記は年収倍率をもとにした目安であり、実際の借入可能額は金利や返済期間、審査条件によって異なります。
例えば年収500万円の場合、2,500万〜3,500万円程度が借入額の目安となります。
一般的に無理なく返済できるのは「年収の5倍以内」と言われています。近年の住宅価格の上昇に伴い「年収の7倍」を借りるケースも増えていますが、これはあくまで「上限」に近い数字です。(※)
※出典)2024年度 フラット35利用者調査(住宅金融支援機構)
年収だけではなく、他のローンの返済状況や家計状況なども参考にしながらバランスを考えることが大切です。
返済負担率は25%以内が理想
借入額を考える際にもう1つ重要なのが、「返済負担率(返済比率)」です。
これは年収に対する年間返済額の割合を示すもので、住宅ローンの審査や資金計画を立てる際に広く用いられています。
目安を見てみましょう。
- 25%以内:比較的余裕がある返済計画
- 30%以内:標準的で無理のない水準
- 35%以内:やや余裕がなく、慎重な検討が必要
- 35%超:返済負担が大きく、注意が必要
返済負担率を計算する際に注意したいのが、返済額には住宅ローンのほか、自動車ローン、教育ローン、カードローン、奨学金など、毎月返済している借り入れがすべて含まれることです。
例えば、年収500万円で住宅ローンの年間返済額が120万円、他のローンが年間30万円ある場合、返済負担率は次のようになります。
(120万円+30万円)÷ 500万円 × 100 = 30%
このように、住宅ローン単体では余裕があっても、他の借り入れを含めると返済負担率が上がる点に注意が必要です。
なお、審査上の返済負担率は額面年収をもとに算出されることが多いですが、家計上では手取り収入から支出を差し引いた中で返済を行わなくてはなりません。
そのため教育費や車の維持費などの支出も踏まえ、少し余裕を持たせたほうが安心です。
3.無理なく返せる住宅ローンの考え方は?
住宅ローンは長期間にわたって返済が続くため、「借りられる額」ではなく、「返せる額」を基準に考えることが重要です。
家賃をベースに考える
無理なく返済できる借入額を考えるうえで参考になるのが、現在支払っている家賃です。
すでに無理なく支払えている住居費であるため、現在の家賃と同程度、またはプラス2万〜3万円程度に抑えれば、生活水準を大きく変えずに済むでしょう。
ただし住宅を購入すると、これまでは含まれていなかった固定資産税や修繕費、火災・地震保険料などが新たに必要になります。
どちらも継続的にかかる費用なので、これらも含めたうえで無理のない返済額を設定しましょう。
茨城県特有の支出も考慮する
茨城県では自動車を所有する家庭が多いので、住宅の資金計画に自動車に関する費用も組み込んでおくことが大切です。
特に住宅購入後に自家用車を購入予定の方は、車の購入費用に加え、自動車保険料や車検費用、ガソリン代などでこれまでより固定費の負担が大きく増えます。
家計の圧迫を防ぐためにも、住宅購入後の生活費全体を見据えた資金計画を立てることが大切です。
借入可能額と返済可能額を分けて考える
住宅ローンの審査では「借入可能額」が提示されますが、これはあくまで融資上限であって、無理なく返済できる金額とは限りません。
住宅購入時には借入可能額をそのまま予算に設定してしまいがちですが、将来的な支出や収入の変動なども含めて考えなければ、返済が厳しくなる恐れがあります。
将来的なライフイベントや金利の変動にも対応できるよう、長期的な資金計画をシミュレーションし、余裕のある借入額を設定しましょう。
4.住宅ローンの借入額を増やす方法は?
住宅購入の計画を進めるなかで「もう少し借入額を増やせれば選択肢が広がるのに」と感じることもあるかもしれません。
ここでは借入額を増やすための代表的な方法と、注意点を見ていきましょう。
収入合算・ペアローンを利用する
夫婦で住宅を購入する場合は、それぞれの収入を合算する方法や、ローンを分けて契約するのも1つの選択肢です。
そうした方法を選ぶことで、単身で借り入れる場合と比べて1.5倍〜2倍程度の借り入れが可能になるケースもみられます。
ただし、どちらか一方の収入が減少した場合に返済負担が大きくなるリスクや、離婚時の手続きが煩雑になる点には注意が必要です。
将来的な働き方やライフプランも踏まえたうえで、慎重に検討しましょう。
返済期間を長く設定する
近年多く取られているのが、40年や50年といった長期ローンを利用する方法です。
返済期間を長く設定することで毎月の返済額が減り、その結果として借入可能額を増やせる可能性があります。
また、返済期間が長くなることで、団体信用生命保険(以下「団信」と表記)の保障を長期間受けられるというメリットもあります。
ただし、返済期間が長くなるほど支払う利息は増え、総返済額も大きくなる点には注意が必要です。
目先の負担だけでなく、長期的なコストも含めて検討しましょう。
他のローンを減らす・完済する
住宅ローンの審査時には返済負担率が重視されるため、他のローンを減らす、または完済しておくのも一案です。
返済負担率が下がれば、その分住宅ローンの借入額を増やせる可能性があります。
資金計画のタイミングで、他の借り入れ状況を整理しておくと良いでしょう。
住宅ローンの借り入れだけで足りないときの対処法
住宅ローンの借り入れだけでは資金が不足する場合には、援助や制度の活用も視野に入れましょう。
親や祖父母からの住宅取得等資金の援助には、一定の非課税制度が設けられており、条件を満たせば非課税で贈与を受けられる可能性があります。
また、茨城県では新生活を支援する制度として「結婚新生活支援事業」があり、要件を満たせば最大60万円が支給されます。
こうした制度もうまく活用しながら、資金計画を考えてみてください。
出典)No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)
出典)結婚新生活支援事業(茨城県)
5.住宅ローンの借り入れでよくある質問
最後に、住宅ローンの借り入れでよくある質問を紹介します。
Q
年収400万円だといくらまで借りられますか?
Q
頭金はゼロでも大丈夫ですか?
6.まとめ
住宅ローンの借入額を考えるときは、以下の2つの数字を軸にしましょう。
- 年収倍率:5倍〜7倍
- 返済負担率:25%以内
そのうえで、住宅購入後にかかる固定資産税や修繕費、火災・地震保険料などの住宅維持費、車関係の費用なども含めて、「無理なく返済できる額」に近づけていきましょう。
その際には目先の費用だけではなく、子どもの教育費や老後資金などの将来的に必要になるお金も含めて考えることが大切です。
常陽銀行では、茨城県内の地価や生活実態に詳しい専門スタッフが、シミュレーションを用いた資金計画のご相談を承っております。無理のない、そして後悔のない住まいづくりのために、お気軽にご相談ください。
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以 上