調和&先駆 行員紹介 04

コンサルティング
営業部

田﨑 翔

アドバイザリーグループ
主任調査役 2007年入行

企業売買の橋渡しを担う
M&A支援業務とは

 皆さんは新聞やテレビで、「後継者がいないため廃業の危機」というニュースを目にしたことがあるかと思います。そのような時に、廃業を避けて会社や従業員を守るために有効な選択肢がM&Aという方法であり、私が現在携わっているのがM&A支援業務になります。
 具体的な業務内容は、自社を売りたい企業(経営者)と、会社を買いたい企業の間に当行が入って、2つの会社が一つのグループになるために両社と交渉し、一緒になる条件を調整したり、一緒になるための契約書を作ったりします。ここで大切なのは、自社を売りたい企業に「どのような企業と一緒になりたいか」、会社を買いたい企業に「どのように事業を拡大したいか」など、深くヒアリングを行うこと。その上で、売りたいニーズと買いたいニーズをうまくマッチングさせて、地元の企業同士でより成長できる企業グループになるよう支援するのが目標です。

充実のネットワークで
地域経済に貢献

 私が常陽銀行に入行したのは、「茨城県のリーディングバンクで、地域経済の活性化の一翼を担いたい」というのが志望動機でした。M&A支援業務はまさに地域貢献につながるものであり、確かな手応えを感じています。
 茨城県内の現状をみてみると、調査会社からの情報では、年間1,000件を超える企業が休廃業・解散をしていて、そのうち6割が黒字でも廃業せざるを得ないケースでした。休廃業・解散は、従業員はもとより取引先の企業にも影響があり、地域社会にとって大きな損失となります。そのためM&A支援によって地域に根差す企業の存続を図り、他の企業と連携してさらなる事業拡大に取り組むことは、地元の銀行が担うべき責務だと認識しています。常陽銀行の強みは、県内のほぼすべての企業と取引があることです。地域密着で築いたネットワークを最大限に生かし、地域経済のさらなる活性化につなげていきます。

経営者にとって
唯一無二の相談相手を目指す

 私は営業店で法人営業を経験した後、M&A仲介企業に出向して専門知識を学び、現在の業務につきました。営業店と本部、法人営業とM&A支援という違いはありますが、共通しているのはお客さまとの深い信頼関係が何よりも大切だということです。法人営業では、初対面の時にお客さまとの短い面談の中から課題を探り、なるべく早く解決に結びつくご提案をするよう心がけてきました。現在もその姿勢は変わっていません。M&A支援業務の場合は1年以上という長期戦となるため、なおのこと信頼関係の構築が重要となります。経営者の中には、M&A について誰にも話せず、話し相手は私たち銀行員だけという方もいます。また、「従業員の社会保険は大丈夫か」「確定申告をどうしたらいいのか」など、話が進むにつれ心配事や相談も増えていくので、経営者の方々を親身になって支えていくのが私の使命です。

学生の皆さんへ 
~M&A支援の責任とやりがい~

 学生の皆さんは、M&Aにどのようなイメージを持っていますか?「お客さま同士の交渉の間に入って大変そう」と思われる方が多いかもしれません。確かに、M&Aは依頼者の人生を変えてしまう可能性があり、非常に責任の重い業務です。しかし、お客さまと目的達成に向けて共に行動し、無事に完了した時は、「本当に良かった、ありがとう」と心の底から感謝の言葉をいただけます。それは、一般的な営業活動だけでは、なかなか経験できるものではないと思います。そのような非常にやりがいがある仕事であることを知り、銀行業務の幅広さを体験して欲しいと思います。