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【ハウスメーカーの選び方完全ガイド】家づくりで後悔しないために確認したいポイントとは?

【ハウスメーカーの選び方完全ガイド】家づくりで後悔しないために確認したいポイントとは?
2025.10.06

多くの人にとって、家づくりは一生に一度のことです。だからこそ「家を建てるならどこがいいの?」という疑問を持つ方も少なくありません。工務店や設計事務所など、さまざまな選択肢がありますが、本記事ではハウスメーカーを中心に選び方の流れとチェックポイントを解説します。

ハウスメーカーは会社ごとに特徴が異なるため慎重に選ぶことが大切です。この記事では、予算の立て方から比較のポイント、後悔しないための注意点まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

家を建てることを決めたら、ハウスメーカーを探す前に予算を決めることが大切です。注文住宅の場合、以下のような費用がかかります。

【土地関連費用】

【建築関連費用】

その他、外構工事費や諸費用(火災保険料・引越し費用・登記費用など)がかかります。

どんな家にしたいかを考え、予算を決める

家は仕様によって予算が決定します。家の形や外装・内装から、どの程度の金額で家が建てられるのかを見ていきましょう。

※金額は建築費用のみ

【シンプルな家】

外壁や内装をシンプルにし、総二階の効率的な設計にすれば、1,000万円台から家を建てることも可能です。

また、シンプルな空間は家具やカーテンなど、インテリアを変えやすく、「自分らしい住まい」を作りやすいという魅力もあります。暮らしながら好みに合わせた空間づくりができます。

【一点豪華主義の家】

全体のコストを抑えつつ、「キッチンをアイランドキッチンにする」「浴室にジェットバスを設置する」など、好きな場所に重点的にこだわるスタイルの家は、2,000万円台から建てることも可能です。

家全体を豪華にするのではなく、自分がとくに大切にしたい空間に投資することで、日々の暮らしの満足度はぐんと高まります。

【こだわりを詰め込んだ家】

外装・内装にこだわる、外壁材や設備のグレードを上げるなど、自分の理想を詰め込んだ家を建てるなら、3,000万〜4,000万円程度は見込む必要があります。当然、こだわるほど費用は上がっていきます。
まずは見積もりを取りながら、どこにどれだけ費用をかけるのか、バランスを考えて計画していくことが大切です。

また、土地や建築費用と並行して、住宅ローンの借入可能額を把握しておくことも大切です。
詳しくは以下をご覧ください。
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建てたい家と予算が決まったら、ハウスメーカーを選びます。一般的な流れは次のとおりです。

詳しく確認していきましょう。

STEP 01 資料を取り寄せる

まずは、気になるハウスメーカーの資料を取り寄せるところからスタートしましょう。資料には、施工事例の写真や実績、対応している工法・仕様などが掲載されており、どんな家を建てられるかイメージしやすくなります。

ただし、やみくもに数十社以上の資料を取り寄せると、目を通すだけでもかなりの時間がかかってしまいます。価格帯や得意な工法などをホームページなどで事前に確認し、資料請求は多くても10社程度がおススメです。

STEP 02 住宅展示場へ見学に行く

ハウスメーカーの候補を4~5社に絞ったら、住宅展示場やモデルハウスを見学してみましょう。1社あたりの見学にはおおよそ2時間ほどかかるため、時間に余裕を持って訪問するのがおススメです。

なお、モデルハウスは見栄えを重視して、最新設備や多くのオプションが採用されているケースが一般的です。そのままの仕様で建てると予算をオーバーしてしまう可能性があるため、「自宅に本当に必要な設備やオプションは何か」をある程度整理してから見学に行くと、現実的な判断がしやすくなります。

STEP 03 見積もりを取る

見学を終えて気に入った会社があれば、概算での見積もりを依頼してみましょう。可能であれば、比較検討のために3社程度から見積もりを取るのがおススメです。

見積もりを依頼する際は、以下のような情報をできるだけ具体的に伝えると、精度の高い見積もりが出やすくなります。

STEP 04 依頼するハウスメーカーを決める

概算見積もりを比較し、依頼するハウスメーカーを決定しましょう。決める際は価格だけでなく、次のような点にも注意が必要です。

依頼する会社が1社に絞れたら、より詳細な見積もりを依頼しましょう。
内容に納得できたら、工事請負契約に進みます。

家の建築を依頼できるのは、ハウスメーカーのほかにも工務店・設計事務所・パワービルダーなどがあります。それぞれの特徴を簡単に比較してみましょう。

種類 特徴
ハウスメーカー
工務店
設計事務所
パワービルダー

それぞれの特徴をさらに詳しくご紹介します。

ハウスメーカー

全国に支店を持つ大手企業が多いのが特徴で、比較的高品質な家を建てることができます。自社内に設計・施工・アフターケアを行う部署を備えている会社も多く、一貫したサポート体制が整っているのも強みです。
また、住宅展示場にモデルハウスを出展していることが多いため、どのような家を建てられるのかイメージしやすいというメリットもあります。

大手企業を選べば、経営上のリスクが少なく、安心して依頼しやすい点も魅力です。さらに、工事の流れがシステム化されており、全体の進行が分かりやすいのも利点です。
ただし、価格がやや高めであること、設備や間取りにある程度の規格があることには注意が必要です。

工務店

地域に密着して経営している会社が多く、その地域の気候や風土、流行に合った家を建てることができます。会社にもよりますが、顧客との距離が近く、希望を細かく反映した家づくりが可能な点も魅力です。

ただし、品質や価格にバラつきがあることや、サービス体制が十分でない会社もあるため、事前によく確認することが大切です。

設計事務所

建築家が顧客の希望を丁寧にヒアリングし、一からプランを設計して家づくりを進めていきます。「デザイン性の高い家にしたい」「唯一無二の家を建てたい」など、こだわりの多い方に最適です。

ただし、建築家との綿密な打ち合わせが必要になることや、設計費用が高くなりやすい点には注意が必要です。 また、工事は別の施工会社(工務店など)に依頼するため、設計事務所・施工会社・施主の三者間での連携が重要になります。

パワービルダー

主に建売住宅を手がける住宅会社です。大手企業のグループ会社もあれば、「関東エリアのみ」など地域を限定して展開している会社もあります。同じ仕様の住宅を大量に建築し、建材をまとめて仕入れることでコストを抑えており、2,000万~3,000万円台と比較的リーズナブルな価格での販売が可能です。

構造の耐久性は確保されているものの、コストを抑えるために外装・内装・設備は比較的シンプルな仕様となる傾向があります。また、間取りの自由度は低く、ある程度決められたプランから選ぶ形になります。

ハウスメーカーを選ぶ際は、以下のようなポイントを比較して検討しましょう。

優先したい価値観は?

家づくりに失敗しないためにも、優先したい価値観を決めておくことが重要です。具体的には以下のような点です。

性能(耐震性・断熱性など)、価格、会社の知名度や安心感(経営基盤や実績)

例えば、価格の安さを優先させたい場合は、高価格帯のハウスメーカーは選択肢から外れることになります。自分が何を重視したいのかを明確にしておかないと、理想と異なるハウスメーカーを選んでしまう可能性もあります。

また、ハウスメーカーを選ぶ前に、「住宅ローンでいくらまで借りられるのか」を把握しておくことも重要です。予算の目安があることで、より現実的な選択ができるようになります。
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デザインは気に入っているか?

「北欧風の内装が得意」「和風の家が得意」など、ハウスメーカーごとに得意とするデザインテイストは異なります。自分の好みに合ったデザインかどうかを、過去の施工事例やモデルハウスなどでよく確認しておきましょう。
また、対応できる構造(木造・鉄骨造など)や工法(在来工法・ツーバイフォーなど)も会社ごとに異なります。希望する家の構造に対応しているかも、あわせてチェックしておくことが大切です。

対応エリアに問題はないか?

全国展開していないハウスメーカーの場合、エリアによっては対応できないケースがあります。特にホームページで情報収集をする際は、デザインや価格を確認する前に、対応エリアを必ずチェックしましょう。

営業担当者や大工さんは信頼できるか?

家づくりを成功させるためには、要望を伝え、それに対してどこまで対応可能かを丁寧にすり合わせることが欠かせません。そのためにも、ハウスメーカーの担当者が円滑なコミュニケーションを取れる、信頼できる人物であるかを見極めましょう。
また、実際に工事を担当する大工さんが、丁寧な仕事をしてくれるかどうかも確認しておくことが大切です。

保証やアフターサービスは充実しているか?

家が完成した後、不具合が発生することも考えられます。そのため、保証内容やアフターサービスが充実しているかどうかも重要なチェックポイントです。
法律では、新築住宅には引き渡しから10年間の瑕疵(かし)保証が義務付けられていますが、それ以外にどのような保証があるのか、保証内容が明確に示されているか、さらに延長保証などの制度があるかも確認しておきましょう。

複数の会社に話を聞こう

ハウスメーカーは会社ごとに得意なデザインや工法、価格帯などに違いがあります。そのため、最初から1社に絞るのではなく、複数の会社に話を聞いたうえで比較・検討することが大切です。

ハウスメーカー選びで後悔しないための注意点をご紹介します。

ハウスメーカーによってできない間取りもある

ハウスメーカーには、それぞれ得意な分野があります。例えば、外装・内装・設備があらかじめ規格化されている会社では、自由設計の家づくりに対応できないこともあります。候補を選ぶ際は、どこまで希望に沿った設計ができるのか、事前に確認しておきましょう。

ハウスメーカーの知名度だけで選ばない。施工会社も確認する

「有名なハウスメーカーだから安心」と思いがちですが、実際の施工は別の会社が担当するケースも少なくありません。安心・安全な家づくりのためには、工事を行う施工会社についても事前に確認することが大切です。
商談や見積もりの段階で、施工会社についての情報をまったく教えてくれないようなハウスメーカーは、慎重に判断したほうが良いでしょう。実際に施工を担当する会社の実績や口コミも調べておくと安心です。

見た目の良さだけで選ばず、災害への備えができているか確認する

日本は地震や水害などの自然災害が多い国です。デザイン性だけで住宅を選ぶのではなく、災害に強い構造や対策が施されているかも必ず確認しましょう。
また、土地探しから依頼する場合は、地盤の強さや浸水リスクなどの情報を提供してくれるかどうかも、ハウスメーカー選びの重要なポイントです。

着工後の仕様変更にどこまで対応できるか確認する

工事が始まった後に、設備や仕様の変更をしたくなることもあります。どの段階まで・どの内容まで変更が可能か、着工前に必ず確認しておきましょう。また、仕様変更の際は変更契約(書面)を結ぶ必要があります。口頭だけで対応されると、後々のトラブルにつながる可能性があるため、書面でしっかり対応してくれる会社を選ぶことが重要です。

そして、家づくりで最も大切なのは「お金」の話です。ハウスメーカー選びと並行して、住宅ローンの借入可能額や返済計画についても調べておきましょう。「自分はどのくらい借りられる?」「毎月の返済シミュレーションが知りたい」という方は、ぜひ以下も参考にしてください。
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この記事では、ハウスメーカーを選ぶ際のチェックポイントや注意点をご紹介しました。希望をすべて叶えてくれる会社を見つけるのは簡単ではありませんが、「価格」「デザイン」「会社の知名度や安心感」など、何を優先するかを明確にすることが大切です。

ハウスメーカーは全国に数多くあり、それぞれ得意分野や対応できる内容が異なります。展示場に足を運び、担当者と直接話すことで、ホームページだけではわからない情報も得られます。自分や家族にあったパートナーを選び、納得できる家づくりを実現してください。

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