取締役頭取

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

高齢化・人口減少にともない地域経済の縮小が急速に進行するなど、社会構造が大きく変化するなか、日銀のマイナス金利政策の長期化やIT企業による相次ぐ金融サービスへの参入などの影響も受け、金融業界、とりわけ地域金融機関の経営環境は一層、厳しさを増しつつあると考えています。しかし、その原因の大半は、大きく変化する社会と経済の状況に、少なからぬ金融機関が適合できていないことにあるのではないでしょうか。それならば、時代にマッチする企業体制を整備し、時代と顧客のニーズに応える事業を展開していくこと以外に解決策はありません。

そのためにも、当行はこれまで推進してきた伝統的な銀行業からの脱却をさらに加速させ、「めぶきフィナンシャルグループ」としての広域ネットワークを活用しつつ、地方銀行ならではの強みを生かした幅広いサービスの提供でお客さまに貢献してまいります。

たとえば、私たちは地方銀行として、地域のさまざまな業界・業種のお客さまが抱える課題や、商品やサービスの特長などに関する情報を把握・蓄積しています。これらの情報を一元的に管理・分析することで、より精度の高いソリューションをお客さまに提供する事業の展開が可能になります。今後は、コンサルティング事業をはじめとする、従来の銀行業務の枠組みを超えた事業分野への挑戦をさらに継続していきたいと思っています。

言うまでもなく、時代の要請に応えるには、あらゆる情報のデジタル化は不可欠であり、現在、喫緊の課題として、そのためのインフラ整備に取り組んでいます。スマートフォンをデバイスとしたサービスとしては、すでに提供している「常陽銀行通帳アプリ」をベースに、さらなる新サービスを付加していきます。加えて、融資業務にAIを活用する試みも、実験段階をすでに終え、実用化へ向けた調整を行っているところです。

業務の効率化と生産性の向上を実現し、新たに確保した人的資源をフェイス・トゥ・フェイスでのお客さま対応に特化した形で投入する。この目的を達するための必要な手段が、情報をデジタル化すること、AIを活用すること、そして間接業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入することであり、複数の分野での取り組みを推進しています。これからも、新たなデジタル技術を積極的に取り入れ、より先進的で、利便性の高い商品・サービスの開発と提供に取り組んでまいります。

企業の持続可能な社会への貢献が一層、求められる時代のなか、私たちは地域に地盤を持つ強みを生かしながら、さらに多彩で質の高い総合金融サービスの提供を実現し、地域とお客さまに貢献していきます。地域社会の人々やお客さまをはじめとするすべての人が、これまで以上に成長と発展を実感できるような企業を目指し、30年後、あるいは40年後に「常陽銀行とお付き合いしてよかった」と感じてもらえるような銀行にしていきたいと思っています。

今後も、これまで取り組んできた地域の未来創造へ向けた取り組みを継続しながら、未来を視野に入れ、地域のお客さまとともに成長する銀行を目指すべく、役職員一同全力を尽くしてまいります。引き続き、一層のご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2018年12月 取締役頭取 笹島律夫

▲このページの先頭へ戻る