出産費用は平均いくらかかる?妊娠から出産準備までの費用と自己負担額を解説

出産費用は平均いくらかかる?妊娠から出産準備までの費用と自己負担額を解説
2026.05.20

<この記事の3つのポイント>

1. 妊娠から出産までの総額は82〜104万円、自己負担は12〜33万円
2. 出産育児一時金など公的支援で大幅に負担軽減
3. 茨城県では市町村独自の支援制度も活用可能

妊娠・出産にはさまざまな出費が発生します。「出産準備の費用はいくら必要なのか」「妊娠から出産までにかかるお金はどれくらいか」と不安に感じる方は少なくないでしょう。

しかし、近年は公的な子育て支援が充実しているため、各制度をうまく活用すれば自己負担を大幅に軽減できます。本記事では、妊娠から出産までにかかる費用の内訳と平均額、利用できる支援制度について解説します。

結論から言うと、妊娠から出産までにかかる費用は総額82~104万円程度です。

「平均的な出産はいくらかかるか」と不安に感じる方も多いでしょう。しかし、出産育児一時金などの公的支援を活用すれば、出産費用の自己負担は12~33万円程度に抑えられます。

妊娠から出産までにかかる費用の総額は82~104万円

妊娠から出産までにかかる費用は、大きく分けて以下3つのカテゴリーに分けられます。

  • 妊娠中にかかる費用:13万~25万円程度
  • 出産・入院にかかる費用:約59万円
  • 出産準備品にかかる費用:10~20万円程度

総額:82~104万円程度

ただし、実際にこの費用を全額負担するわけではありません。ここから出産育児一時金50万円が差し引かれるほか、妊娠・出産期にはさまざまな公的支援制度を受けられます。

実際の自己負担額は12~33万円程度

妊娠・出産そのものは病気ではないため、公的健康保険が適用されません。自費診療となるため出産費用は特に高額になりがちですが、その分、出産育児一時金や妊婦健診費用の助成といった公的支援があります。こうした支援を使えば、出産費用の自己負担額は12~33万円程度になると推測されます。

費用目安(A) 主な公的支援(B) 自己負担額(A-B)
妊娠中の費用 13~25万円程度 妊婦健診の公費補助
約11万円
3~14万円程度
出産・入院費用 約59万円 出産育児一時金
約50万円
9万円
出産準備品 10~20万円程度 妊婦のための支援給付
10万円
(産前5万円+産後5万円)
0~10万円
合計 82~104万円程度 約71万円 12~33万円

妊娠中の費用、出産にかかる費用、出産準備品それぞれについては、次章より順を追って解説していきます。

妊娠中にかかる費用は、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 妊婦健診費用:10~20万円(自己負担額は数万~10万円)程度
  • その他の費用:3~5万円程度(個人差あり)

妊婦健診回数と1回あたりの費用

妊婦健診(妊婦健康診査)は、妊娠中の母体と胎児の健康状態を定期的に確認するための検査です。自費診療となるため、費用は健診する施設によって異なります。

【妊婦健診費用の目安】

  • 回数:14回程度
  • 1回あたりの検査費用(自費):基本検査は5,000円前後、特別な検査は1~3万円程度
  • 検査費用の合計:10~20万円程度

実際は自治体による公費補助があるため、窓口で上記の費用を全額払うわけではありません。
出典)妊婦健康診査の公費負担の状況に係る調査結果について(こども家庭庁)

公費補助を差し引いた自己負担額

妊婦健診は自費診療ですが、全国の自治体で助成制度があります。通常、母子手帳交付時に妊婦健診14回分の受診票(補助券)をもらえるため、一定額の助成を受けられます。

【公費補助と自己負担額の目安】

  • 公費補助の全国平均:14回分で10万9,730円
  • 自己負担額の目安:1回あたり数千円、14回分で数万~10万円程度

出典)妊婦健康診査の公費負担の状況に係る調査結果について(こども家庭庁)

実際の自己負担額は健診を受ける施設と自治体によって異なるため、上記の目安額を超える可能性もあります。

その他にかかる妊娠中の費用

マタニティ衣類、栄養補助食品、通院交通費などで3~5万円程度です。

厚生労働省の調査によると、出産にかかる費用(正常分娩の出産・入院費用の合計)は全国平均で約59万円(妊婦合計負担額)。このうち差額ベッド代や産科医療補償制度掛金等を除いた純粋な出産費用は約52万円です。(※)

実際の費用は出産する施設や入院する部屋、分娩方法、地域によって異なります。それぞれの違いや内訳を見てみましょう。
※出典)出産に係る妊婦の経済的負担の軽減について「正常分娩の出産費用の状況(費目別)」(厚生労働省)

出産・入院費用の内訳と平均

厚生労働省の調査によると、正常分娩の出産・入院にかかるすべての費用の合計(妊婦合計負担額)は全国平均で58万9,794円。そのうち、差額ベッド代や産科医療補償制度の費用を差し引いた出産費用の全国平均は51万7,952円となっています。

【正常分娩の出産費用の内訳(2024年度上半期)】

項目 金額
入院料 12万5,671円
分娩料 30万6,327円
新生児管理保育料 5万1,887円
検査・薬剤料 1万6,308円
処置・手当料 1万7,759円
室料差額(A) 1万9,732円
産科医療補償制度(B) 1万1,753円
その他(C) 4万357円
出産費用(A〜C控除後) 51万7,952円
妊婦合計負担額 58万9,794円

出典)出産に係る妊婦の経済的負担の軽減について「正常分娩の出産費用の状況(費目別)」(厚生労働省)

「室料差額」は個室利用時の差額ベッド代、「その他」にはお祝い膳やマッサージなど施設独自のサービス費が含まれます。帝王切開など異常分娩では別途費用がかかることもあります。

施設・分娩方法別の出産費用

分娩・入院の費用は施設や分娩方法によっても変わります。

【正常分娩のみの出産費用(2024年度上半期)】

施設の種類 出産費用
(全国平均)
公的病院 48万1,764円
私的病院 53万6,671円
診療所(助産所を含む) 52万3,378円
全施設 51万7,952円

【全体(異常分娩やその他の分娩を含む分娩全体)の出産費用(2024年度上半期)】

施設の種類 出産費用
(全国平均)
公的病院 43万2,993円
私的病院 51万5,513円
診療所(助産所を含む) 52万5,138円
全施設 49万8,827円

帝王切開などの異常分娩は一部保険診療のため自己負担を抑えられます。
出典)出産費用の状況等について「施設種別の出産費用の状況(年度の比較)」(厚生労働省)

茨城県は?都道府県別の出産費用

出産費用は都道府県によっても異なります。

【都道府県別の出産費用(2024年度)】

都道府県 出産費用
茨城県 53万1,021円
東京都 64万8,309円
熊本県 40万4,411円
全国平均 51万9,805円

出典)医療保険制度における出産に対する支援の強化について「正常分娩の都道府県別の平均出産費用(令和6年度)」(厚生労働省)

東京都が最高、熊本県が最低で約24万円の差があります。
茨城県は53万1,021円で、比較的全国平均に近い出産費用でした。

出産育児一時金を差し引いた自己負担額

出産・入院にかかる費用の総合計は約59万円ですが、出産時には公的医療保険から出産育児一時金50万円が支給されます。
そのため、出産費用の自己負担額の目安は9万円程度です。

ただし、先述したように施設や分娩方法、都道府県によって出産費用は異なる点に留意が必要です。厚生労働省が運営する「出産なび」では、お住まいの地域ごとの施設別の出産費用の目安を調べられます。参考にしてみてください。

出産準備品(ベビーベッド、ベビーカー、抱っこ紐、チャイルドシート、衣類、哺乳瓶など)を新品で揃えると10~20万円程度が目安です。
お下がりや中古品、レンタルを活用すれば費用を抑えられます。妊婦のための支援給付(産前5万円・産後5万円)を出産準備費用に充てることも可能です。

ここでは、妊娠・出産期の自己負担額を抑える公的支援制度を紹介します。

制度名 利用できる人 もらえる金額の目安
妊娠中 妊婦健診費用の公費補助 妊婦
  • 約11万円
    (原則14回分)
妊婦のための支援給付 妊婦・産婦
(面談必須)
  • 10万円/一児
    (妊娠時5万円+出産後5万円)
産休・育休中の社会保険料免除 産休・育休中の会社員・公務員
  • 社会保険料の免除
国民年金保険料の産前産後免除制度 出産予定の自営業者の人など(国民年金第1号被保険者)
  • 国民年金保険料の免除
出産時 出産育児一時金 日本の公的医療保険の被保険者・被扶養者で、妊娠4カ月以上で出産した人
  • 原則50万円/一児
出産手当金 産休を取得した会社員・公務員など
  • 月給日額の3分の2相当額
出産直後 産婦健康診査費用助成 産婦
  • 1回5,000円×原則2回分
高額療養費制度 日本の公的医療保険の被保険者・被扶養者
  • 自己負担限度額の超過金額の払い戻し
医療費控除 一定額以上の医療費を支払った人(世帯合算可)
  • 所得税・住民税の軽減
育児休業給付金 雇用保険の加入者で一定要件を満たす会社員・公務員 (休業開始~180日目)
  • 月給の67%
(181日目以降)
  • 月給の50%
児童手当 0~18歳までの児童を養育する人
  • 月額1~1万5,000円
    第3子以降は3万円
自治体独自の出産祝金 当該自治体の住民で出産した人
  • 数万円~数十万円

妊娠中の公的支援

妊婦健診費用の公費補助

利用できる人 もらえる金額の目安
市区町村に住民登録のある妊婦
  • 約11万円程度
    ∟原則14回分
    ∟自治体により異なる

全国平均で14回分・約11万円の公費補助を受けられます。妊娠届を提出すると補助券が配布されます。
出典)妊婦健康診査の公費負担の状況に係る調査結果について(こども家庭庁)

妊婦のための支援給付(旧:出産・子育て応援給付金)

利用できる人 もらえる金額の目安
市区町村に住民登録のある妊婦・産婦
(面談必須)
  • 10万円/一児
    (妊娠時5万円+出産後5万円)

出典)妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施(妊婦等包括相談支援事業・妊婦のための支援給付)(こども家庭庁)

妊娠時に5万円・出産時5万円と、合計10万円をお住まいの自治体から受け取れる支援給付金です。基本的には現金支給ですが、自治体によってはクーポンでの給付を選択できる場合もあります。
申請の際には面談が必要になるため、まずは自治体の相談窓口に問い合わせてみてください。

【会社員・公務員】産休・育休中の社会保険料免除

利用できる人 もらえる金額の目安
産休・育休中の会社員・公務員
  • 社会保険料の免除

出典)厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)(日本年金機構)

産休・育休期間中、社会保険料が免除されます。手続きは会社が行います。

【自営業】国民年金保険料の産前産後免除制度

利用できる人 もらえる金額の目安
出産予定の自営業者・フリーランス・厚生年金に加入していない国民年金第1号被保険者など
  • 国民年金保険料が4カ月間免除

出典)国民年金保険料の産前産後期間の免除制度(日本年金機構)

国民年金第1号被保険者(自営業者等)向けの支援です。国民年金保険料が産前産後の4カ月間免除され、「保険料を納めた期間」として扱われます。

出産時の公的支援

出産育児一時金

利用できる人 もらえる金額の目安
日本の公的医療保険の被保険者・被扶養者で、妊娠4カ月以上で出産した人
  • 原則50万円/一児

出典)出産育児一時金等について(厚生労働省)
※妊娠4カ月以降の早産や死産、流産、一定の要件を満たす人工妊娠中絶も対象

子ども1人につき原則50万円が支給されます。「直接支払制度」を使えば窓口での支払いは差額のみで、健康保険組合によっては上乗せ給付もあります。

出産手当金

利用できる人 もらえる金額の目安
産休を取得した会社員・公務員
※退職者も支給対象になりうる
  • 月給日額の3分の2相当額

出典)出産直後に使える制度・サービス(出生日~生後1か月未満)(厚生労働省)

協会けんぽや健康保険組合に加入している会社員・公務員を対象に、産前産後休業中の収入を一定割合補てんする制度です。一定の条件を満たす人は、退職後も出産手当金の支給を受けられます。詳細は加入している健康保険に確認してみてください。

出産後の公的制度

産婦健康診査費用助成

利用できる人 もらえる金額の目安
市区町村に住民登録のある産婦
  • 1回5,000円 × 原則2回分

出産後2週間・1カ月頃の健診費用を助成(1回5,000円上限)する制度です。
出典)出産直後に使える制度・サービス(出生日~生後1か月未満)(厚生労働省)

高額療養費制度

利用できる人 もらえる金額の目安
日本の公的医療保険の被保険者・被扶養者
  • 自己負担限度額の超過金額の払い戻し

出典)高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省)

医療費が一定額を超えた場合に払い戻される制度です。帝王切開など異常分娩の保険診療分が対象です。

医療費控除

利用できる人 もらえる金額の目安
一定額以上の医療費を支払った人(世帯合算可)
  • 所得税・住民税の軽減

出典)No.1124 医療費控除の対象となる出産費用の具体例(国税庁)
出典)No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)(国税庁)

年間医療費が一定額を超えた場合に、確定申告することで税負担を軽減できます。妊婦健診費や出産費用が対象です。

育児休業給付金

利用できる人 もらえる金額の目安
雇用保険の加入者で一定要件を満たす会社員・公務員 (休業開始~180日目)
  • 月給の67%
(181日目以降)
  • 月給の50%

出典)育児休業等給付について(厚生労働省)

育児休業を取得する会社員・公務員向けの給付金です。子どもが1歳になるまで受給でき、一定の要件にあてはまった場合には、最長2歳まで延長できます。

児童手当

利用できる人 もらえる金額の目安
0~18歳までの児童を養育する人
  • 3歳未満:月額1万5,000円
  • 3歳以上高校生年代まで:月額1万円
  • 第3子以降はいずれも3万円

出典)もっと子育て応援!児童手当(こども家庭庁)

0歳から18歳まで支給される子育て給付です。2024年10月に拡充され、偶数月に2カ月分ずつ支給されます。

ここでは、茨城県独自の妊娠・出産支援制度を紹介します。

茨城県の主な支援制度

茨城県で実施されている主な妊娠・出産期の支援制度は以下のとおりです。

  • 自治体ごとの出産祝い金:市町村によっては独自の出産祝い金あり
  • 妊婦健診の公費補助:14回分の受診票を交付
  • 児童扶養手当:母子家庭および父子家庭への経済的支援
  • 子育て短期支援事業:子どもの養育が一時的に困難になった場合に子どもを預けられる

これらの実施は市町村単位となるため、詳細は各自治体にお尋ねください。
出典)いばらき結婚・子育てポータルサイト

市町村ごとの出産祝い金事例

茨城県では市町村独自の出産支援があります。例えば水戸市では妊娠時に5万円、出産時に5万円の計10万円、つくば市でも同様に計10万円の妊婦支援給付金を現金で支給しています。

お住まいの市町村の支援内容は、自治体の公式ウェブサイトまたは子育て支援窓口でご確認ください。

出典)妊婦のための支援給付事業(水戸市)
出典)妊婦のための支援給付(妊婦支援給付金)(つくば市)

妊娠・出産費用をできる限り抑えたい人に向けて、節約できるポイントを解説します。

事前準備のコツ

出産・入院費は「出産なび」で比較できます。健康保険組合の付加給付や自治体独自の支援制度も確認しましょう。母子手帳受取時に窓口で相談できます。

出産準備品は中古品やお下がりも活用

妊婦健診費や出産費用は節約が難しいですが、出産準備品は工夫次第で費用を抑えられます。フリマアプリや中古品、お下がりを活用しましょう。ベビーベッドなどはレンタルも検討できます。

ここでは、妊娠・出産に関してよくある質問をQ&A形式で解説します。

Q

出産育児一時金だけで足りますか?

Q

妊娠・出産に備えていくら用意しておくと安心ですか?

Q

帝王切開は高額になりますか?

妊娠から出産までの総額は82~104万円程度ですが、公的支援で自己負担は12~33万円程度に抑えられます。

出産育児一時金や妊婦健診の公費補助など多くの制度があり、茨城県独自の支援も活用できます。制度を正しく理解し、早めに情報収集を行うことが大切です。出産費用の目安を把握して計画的に準備すれば、経済面の不安を和らげられるでしょう。

常陽銀行では、ライフイベントに備えたマネープランや将来の教育資金準備に関するご相談を承っています。妊娠・出産をきっかけに家計を見直したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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また、急な出費にはカードローンという選択肢があります。
常陽銀行なら、お手続きは来店不要でWEBで完結。最短でご契約日に即日融資可能ですので、万が一の備えとしてご検討ください。

常陽銀行のカードローン

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以 上

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