【2026年最新】育休手当(育児休業給付金)の条件は?いくらもらえる?もらえないケースまで解説

育休手当(育児休業給付金)は育児休業中の生活を支える重要な制度です。しかし「自分はもらえるのか?」「いつ振り込まれるのか?」と不安に感じる人もいるでしょう。
この記事では、育児休業給付金の受給要件から支給額、申請方法まで詳しく解説します。育児休業給付金以外にもある「育児休業等給付」や、茨城県の子育て支援情報もあわせてお伝えします。
目次
1.育児休業給付金(育休手当)とは?
育児休業給付金(育休手当)は、雇用保険の加入者が育児休業を取得する際に支給される給付金です。原則として子どもが1歳になるまで支給され、条件を満たせば最長2歳まで延長可能です。育児休業中の収入減少を補い、仕事と子育ての両立を支える制度です。
出典)育児休業(厚生労働省)
2.育児休業給付金をもらうための受給要件
育児休業給付金の受給にはいくつか要件があるため、誰でも受け取れるわけではありません。
端的に言えば、
「雇用保険の被保険者で、復職予定である」
「過去2年以内に11日以上働いた月が12カ月以上ある」
「育児休業中に働き過ぎていない(1カ月あたり10日以上働かない)」
ことが主な要件です。
詳細を見ていきましょう。
育児休業給付金をもらうための受給要件
育児休業給付金をもらうには、以下すべての要件を満たす必要があります。
- 1歳未満の子どもの養育のために育児休業を取得した、雇用保険の被保険者(※1)であること
- 育児休業後も在職している職場に復帰して働く予定であること
- 育児休業開始前の2年間に、「賃金支払基礎日数が11日以上(または80時間以上)の月」が12カ月以上(※2)あること
- 育児休業開始日から起算した1カ月ごとの期間に、「働いた日数が10日以下(10日を超える際は80時間以下)(※3)」であること
- 育児休業中に支払われる1カ月の賃金が、休業前の賃金の80%未満であること
- 【有期雇用者のみ】養育する子どもが1歳6カ月に達する日までの間に、職場の労働契約が終了することが明らかでないこと
※1 過去に雇用保険の失業手当を受給している人は、雇用保険期間の加入期間の算出方法が異なる場合があるため注意する
※2 本人の病気やケガ、妊娠・出産などの事情により、受給要件が緩和されることがある
※3 育児休業を終える月が1カ月に満たなくても要件は変わらない
出典)育児休業等給付の内容と支給申請手続(2025(令和7)年8月1日改訂版)(厚生労働省)
「賃金支払基礎日数」とは賃金の対象となる実労働日数を指します。要は、雇用保険が適用される会社で“1カ月のうち11日以上働いた月が12カ月以上”なければ、育児休業給付金は受給できません。
なお、被保険者本人の病気やケガなど、やむを得ない事情があれば一部の要件が緩和されることがあります。個別事情は勤務先やハローワークに確認すると良いでしょう。
育児休業給付金は「同じ子につき原則2回まで」
育児休業給付金は同じ子どもについて原則2回まで分割取得できます。なお、3回目以降は支給対象外ですが、配偶者の死亡や病気など特別な事情がある場合は例外が認められることもあります。
2人目以降の育児休業給付金の受給要件
第2子以降も要件を満たせば育児休業給付金を受給できます。立て続けに出産すると「過去2年に11日以上働いた月が12カ月以上」の要件を満たせない可能性がありますが、特例措置があります。
妊娠・出産で30日以上働けなかった期間は、算定期間を最長4年まで遡れます。つまり、第1子の育休中に第2子を妊娠した場合でも、4年の間に12カ月の就業実績があれば受給可能です。
ただし、3人・4人と続けて出産すると、4年遡っても要件を満たせない可能性があるので注意しましょう。
3.育児休業給付金はいくら・いつもらえる?支給額・上限・支給日について
育児休業給付金はいくら・いつもらえるのでしょうか。支給額の計算方法や上限額、支給スケジュールを見ていきましょう。
支給額の計算方法
育児休業給付金の支給額は1カ月ごとに以下のように計算します。
- 育休開始〜180日目:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
- 181日目以降:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50%
「休業開始時賃金日額」は育休開始前6カ月の給与総額を180で割って算出します。
計算例(月額20万円の場合)
- 180日目まで:約13.4万円/月
- 181日目以降:約10万円/月
育児休業給付金は非課税で、育休中は社会保険料も免除されるため、実質的な手取りは休業前の約8割になります。
上限額
育児休業給付金には支給上限額が設定されています(2026年3月時点)。
- 育休開始〜180日目:上限約32万円/月
- 181日目以降:上限約24万円/月
※上限額は毎年8月に改定されます。最新情報は厚生労働省サイトで確認してください。
支給日はいつ?
育児休業給付金は決まった日に支給されるわけではなく、申請や審査等の手続きの状況によりその都度異なります。原則勤務先が申請しますが、初回申請時には審査が行われるため、実際の支給日までには2~3カ月程度かかります。2回目以降は審査が不要になるため、基本的には2カ月に1回、勤務先が申請をした後に支給される流れです。被保険者本人が希望すれば、1カ月ごとに申請することもできます。
- 初回支給日:勤務先がハローワークに申請後、2〜3カ月目に支給
- 2回目以降:2カ月ごとに支給
なお、勤務先の申請時期によって支給時期は前後することがありますので、あくまで目安として認識ください。
いつまでもらえる?支給期間と延長制度
育児休業給付金は原則として子どもが1歳になる前日まで支給されます。以下のような要件に当てはまる場合には、1歳6カ月または2歳まで延長可能です。
【延長が認められるケース】
- 保育園に入園申し込みをしているが入園できない
- 配偶者の死亡・病気・離婚等で養育が困難になった
延長は段階的に行われます。例えば、1歳の時点で保育園に入れない場合は1歳6カ月まで延長、さらに1歳6カ月時点で保育園に入れない場合は2歳まで再延長できます。
また、両親ともに育休を取得する場合は「パパ・ママ育休プラス」により1歳2カ月まで延長可能です。
4.育児休業給付金がもらえない5つのケースとは?
育児休業給付金は誰でも受け取れるわけではありません。給付金をもらえない5つのケースについて解説します。
自営業などで雇用保険に未加入
育児休業給付金は、雇用保険に加入している被保険者のための制度です。自営業やフリーランス、1週間の労働時間が20時間以下の短時間勤務者など、雇用保険に未加入の人は対象外となります。
育休開始前の2年間で「賃金支払基礎日数が11日以上ある月」が12カ月未満
たとえ雇用保険の被保険者でも、休業開始日前の2年間の中で「11日以上(または80時間以上)働いた月」が12カ月未満の人は受給対象外です。
ここでの「働く」とは、雇用保険の適用事業所での労働を指します。フリーランスや自営業者、雇用保険の加入対象にはならない短時間勤務による労働実績は含まれません。また、直近で雇用保険の失業手当を受け取っている際は、受給後の労働実績からカウントされるので注意しましょう。
育児休業中に一定以上働いた
育児休業給付金制度を利用している際に一定以上働くと、育児休業給付金は支給されなくなることがあります。支給がとまる主な要件は以下のとおりです。
- 育児休業開始日から起算した1カ月ごとの期間(支給単位期間)に働いた日数が10日を超えるかつ、就業時間が80時間を超えるとき
- 支給単位期間中に勤務先から支払われた賃金が休業前の賃金(休業開始時賃金日額)の80%以上ある
上記いずれかに該当すると、育児休業給付金は支給されません。就業日数・時間には注意しましょう。
育児休業の分割取得が3回以上
育児休業は子ども1人につき2回までが分割取得の上限となっています。
たとえ子どもがまだ1歳になっていない状態でも、0歳の間に2回分割取得した場合、3回目以降の育児休業に関する給付金は受け取れません。
ただし、先述したように子どもを養育する親の病気やケガ、配偶者との離婚や死別などやむを得ない事情であれば、回数制限から除外されるケースもあります。個人の都合による分割は容易に認められないためご注意ください。
立て続けに産休・育休を取得し、4年間働いていない
先ほど、育児休業給付金の受給要件である「休業開始時前の2年のうちに、11日以上働いている月が12カ月以上あること」は、妊娠・出産等で30日以上働けなかった場合、休業開始前2年から4年に延長されるとお伝えしました。
つまり、第1子の育児休業中に第2子の育児休業を取得することになった場合は、例外的に4年まで遡れるルールがあるため、続けて育児休業給付金を受けられる可能性があります。
しかし、立て続けに3人・4人と妊娠・出産すると、4年遡ったとしても賃金支払基礎日数が満たない可能性が高くなります。育児休業を取得したら必ず給付金が受け取れるというわけではないので注意しましょう。
5.育児休業給付金の申請方法
育児休業給付金の申請は原則として勤務先がハローワークに行います。
申請の流れ
1. 勤務先に妊娠・出産を報告し、育休取得の意思を伝える
2. 勤務先から必要書類を受け取る
3. 育休開始1カ月前までに必要書類を勤務先に提出
4. 勤務先がハローワークに申請
5. 初回給付金が2〜3カ月後に振り込まれる
6. 2回目以降は2カ月ごとに申請・支給
本人が用意する書類
実際に育休取得者が用意するのは母子手帳のコピー程度です。その他の書類(雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書、育児休業給付受給資格確認票など)は勤務先が準備します。
申請書類には記入欄があるため、受け取ったら本人が記入して勤務先に提出してください。手続きの詳細は勤務先の担当者に確認しましょう。
6.育児休業給付金だけじゃない!その他3つの「育児休業等給付」とは
雇用保険の「育児休業等給付」は2025年4月の法改正で拡充され、以下の制度が用意されています。
出生時育児休業給付金(産後パパ育休給付金)
子の出生後8週間以内に最大28日の育休を取得でき、休業開始時賃金の67%が支給されます。男性の育休取得促進のための制度です。
出生後休業支援給付金
両親ともに14日以上の育休を取得すると、休業開始時賃金の13%が上乗せ支給されます(2025年4月新設)。
育児時短就業給付金
2歳未満の子を養育するため時短勤務する場合、減少した賃金の一部(最大10%)が補償されます。
その他の主な支援制度
- 出産手当金:勤務先の健康保険加入者が対象
- 出産育児一時金:原則50万円(全公的医療保険加入者)
- 児童手当:0〜18歳の子を養育する親が対象
育児休業給付金がもらえない場合でも、上記の制度を利用できる可能性があります。
7.【茨城県民必見】茨城県の子育て支援制度
ここでは、茨城県にお住まいの人向けの子育て支援制度を紹介します。
茨城県の「いばらきKids Club」
茨城県では、県内の子育て世帯向けの優待制度として「いばらきKids Club」カードを交付しています。これは全国で展開されている「子育て支援パスポート事業」の一貫で、茨城県では以下の方を対象に優待カードを交付しています。
【交付対象者】
茨城県内に在住する
- 18歳以下の子どもの保護者
- 妊娠中の人およびその配偶者
出典)いばらき子育て家庭優待制度(いばらき結婚・子育てポータルサイト)
県内の協賛店舗や施設でカードを提示すると、料金割引や粗品などの優待が受けられます。
医療福祉費支給制度(マル福)
茨城県の医療費助成制度で、所得要件を満たす子育て世帯の医療費自己負担を軽減します。外来1日600円(月2回限度)、入院1日300円(月3,000円限度)で受診できます。
市町村によっては所得制限を撤廃するなど独自に制度を拡充しているため、詳細はお住まいの自治体にご確認ください。
8.よくある質問
育児休業給付金に関するよくある質問をQ&A形式で解説します。
Q
育休中に副業しても育休手当はもらえる?
A
就業日数や時間数の上限を超えない範囲であれば支給対象となります。ただし、超過した場合はその期間の給付は受けられませんので注意しましょう。
Q
育休手当に所得制限はある?
A
給付金そのものに所得制限はありません。ただし上限額が設定されており、休業開始時賃金日額の上限は16,110円となります。
Q
育休中に2人目を妊娠したらどうなる?
A
基本的にはそのまま1人目の育児休業を途中で終了し、2人目の産前産後休業に切り替わる流れとなります。育児休業給付金については、支給要件に該当していれば受給できますが、育児休業を取得する=給付金を受け取れるわけではないので、事前に確認しておくと良いでしょう。
9.まとめ
育児休業給付金は、育児休業中の収入減少を補う重要な公的制度です。支給額は休業前賃金の67~50%で、原則子どもが1歳になるまで受け取れます(一定の要件を満たせば最長2歳まで延長可能)。2025年の法改正により「出生時育児休業給付金」や「育児時短就業給付金」といった制度も拡充され、給付内容はより手厚くなりました。
ただし、受給には雇用保険の加入状況や勤務実績などの要件があり、育児休業を取得した人がすべて給付金を受け取れるわけではありません。事前に条件や申請方法を確認し、計画的に準備することが大切です。
出産や育児は家計に大きな影響を与えるライフイベントの1つです。公的制度を上手に活用しながら、将来を見据えた資金計画を立てていきましょう。常陽銀行では、ライフイベントに応じたマネープランや教育資金の準備についてのご相談も承っています。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
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以 上
