NISAは何歳から始められる?年代別おススメ投資プランや注意点を解説

セカンドライフの資金や子どもの教育費を用意するために、NISAで資産運用を始めようと考えている人は多いでしょう。NISAは、18歳以上であればいつでも始められる制度です。早い段階から始めることで、時間を有効に活用して運用することができますが、実際には50代や60代になってから始める方も少なくないようです。
この記事では、NISAを始められる年齢や年代別のおススメ投資プランなどを解説します。NISAを始めようか悩んでいる人は、参考にしてください。
NISA口座は何歳から開設できる?

まずはNISAの口座開設ができる年齢や、子どもの教育資金を準備する際の活用方法などについて解説します。
NISAは18歳から口座開設できる
NISAは18歳から口座を開設できます。ただし、利用を開始する年の1月1日時点で18歳以上でなければならないため、1月2日以降に生まれた人は翌年まで待ちましょう。
また、18歳以上でも外国に住んでいる人は口座開設ができません。NISA口座を開設できるのは、国内在住でNISAを利用しようとする年の1月1日時点で18歳以上である人、とおさえておきましょう。
一度口座を開設したら生涯利用できる
NISAは一度口座を開設すれば、生涯にわたって利用ができます。利用できる年齢に上限は設けられていません。定年退職以降もNISAで運用を続けられるため、ずっと非課税の恩恵を受け続けられるのが魅力です。
ただし、NISAで非課税で運用できる金額には、生涯にわたる上限(1人あたり1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円)があります。NISAの活用は計画的に行いましょう。
ジュニアNISAは2023年に廃止
0~17歳までの未成年者を対象とした「ジュニアNISA」については、2023年をもって制度が終了しました。現行のNISA口座は18歳以上が対象のため、現在、未成年者を対象とする非課税投資制度はありません。
そのため、子どもの教育費などをNISAで準備する際は、両親など親権者名義のNISA口座で運用する必要があります。
NISAは何歳から始めると良い?

「NISAは何歳から始めれば良いのだろう」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。NISAは、いつ・どの年代から始めても問題ありません。ここでは、早いうちから始めるメリットと、年齢を重ねてから始めても問題ない理由を解説します。
早いうちに始めることで時間を味方につけられる
NISAを早いうちに始めることで、時間を味方につけられます。時間を味方につける例として「複利の効果」が挙げられます。
複利の効果とは、運用によって得た利益を元本とともに再投資することで、さらに多くの利益を生んでいく仕組みのことです。運用する期間が長いほど、雪だるま式に資産が増え、大きなリターンを得られる可能性が高まることが特徴です。
一方、途中で売却してしまうと複利の効果が途切れてしまい、結果的に将来得られる可能性のあった利益を受け取れないことがあります。たとえ一時的に評価金額がマイナスになっていても、運用は長期的に行うことを忘れないようにしましょう。
50~60代はセカンドライフの資産を守る選択肢になる
「50代や60代で始めるのは遅いかもしれない」と感じている人もいるでしょう。しかし、50代・60代は子どもの独立や定年退職といったライフイベントにより、家計に余裕が生まれやすい時期でもあります。つまり、まとまった資金を運用にまわしやすい年代と言えるのです。
とくに、50代から定年退職を迎えるまでの期間は、セカンドライフのための資金を準備する貴重な時間です。近年ではインフレによる資産の目減りも懸念されるため、預金だけではなく、資産運用でインフレに負けないように資産を守るという観点で、NISA活用も検討の余地があるでしょう。
日本証券業協会の「新NISA白書」によると、2024年12月末時点の年代別口座数は「50歳代」が495万口座でもっとも多くなっています。50~60代からNISAを始めることが遅いとは限りません。家計の状態や資産運用の目的などに応じて、自分にあったタイミングで始めるのが良いでしょう。
【年代別】NISAのおススメ投資プラン

NISAを始める際は、どのような目的で活用していくか考えておくと良いでしょう。ここでは、年代別のおススメNISA活用プランを紹介します。
10~20代:時間を味方につけ複利の効果を最大化
10~20代から始めるのであれば、セカンドライフまで十分に時間があるため、投資を長く続けていくことで複利の効果による利益の増加が大いに見込めます。また、将来の住宅資金や結婚資金、趣味を楽しむ資金などセカンドライフを迎えるまでにも、様々なタイミングでお金が必要になります。まだ収入が少ない人が多い年代なので、積み立てる金額は少額から始めて、将来のために準備していくと良いでしょう。
参考として、10~20代の1人あたりの平均積立金額(月額)を見てみましょう。
| 10~20代の1人あたりの平均積立金額(月額) | 19,120円 |
※2025年8月末現在(当行調べ)
まずは5,000円や10,000円など無理のない金額から始めてみて、慣れてきた頃や家計にゆとりができた頃に金額を増やすと良いでしょう。
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30~40代:ライフイベントへの備えが大切
30~40代を迎えると、結婚や住宅購入、子どもの誕生など、様々なライフイベントが訪れます。そうしたイベントでお金を使う一方で、今後に向けた資産形成も重要になってくる年代です。中期的に運用する資金と長期的に運用する資金を分け、お金を「増やす」ことと「守る」ことを両立できる投資計画を立てると良いでしょう。
参考として、30~40代の1人あたりの平均積立金額(月額)を見てみましょう。
| 30~40代の1人あたりの平均積立金額(月額) | 27,959円 |
※2025年8月末現在(当行調べ)
金額は3万円前後を目安に、様々なライフイベントに備えられるよう運用していくと良いでしょう。
\積立金額から運用結果をシミュレーション/
50~60代以上:安定重視の運用で老後資産の備えを
50~60代になると子育てが終了し、自分のセカンドライフが近づいてきます。ここまで運用してきた資金が市場の急な下落などで大きく減らないよう、いかに資産を守っていくかを心がけたい時期です。堅実な運用を心がけつつ、資産を取り崩すときが来たら、相場の状況を見ながら少しずつ取り崩してセカンドライフの支出に補填しましょう。
参考として、50~60代の1人あたりの平均積立金額(月額)を見てみましょう。
| 50~60代の1人あたりの平均積立金額(月額) | 37,535円 |
※2025年8月末現在(当行調べ)
金額は4~5万円を目安に、無理のない範囲で運用すると良いでしょう。
\積立金額から運用結果をシミュレーション/
NISAを始める際の注意点

NISAを始める際の注意点は以下の3点です。
- 元本割れのリスクがある
- 一度に大きい金額を投資しない
- 短期売買には向いていない
元本割れのリスクがある
NISAは投資制度であり、定期預金などとは異なり元本割れのリスクがあります。元本割れとは、運用している商品・銘柄の評価金額が、購入時よりも下がっている状態のことです。
元本割れが起きると、資産がマイナスになる不安や投資の難しさを感じるかもしれません。しかし、慌てずに冷静に市場の状況を見ることが大切です。
一度に大きい金額を投資しない
NISAを初めて利用するときは、一度に大きい金額を運用するのではなく、少額を積み立てることから始めると良いでしょう。そうすれば、もし元本割れになった場合でも損失額が少なくなることが多く、値動きに対する不安を軽減できます。
積立金額は途中で変更可能なため、慣れてきたら無理のない範囲で積立金額を増やしていくのがおススメです。
短期売買には向いていない
NISAは短期的な売買には向いていません。NISAの対象商品はあくまで長期投資に適した投資信託が多いです。また、一度利用した非課税枠は、その年のうちに商品を売却しても枠が復活するのは翌年以降になるため、売買を頻繁に行うには向いていない制度です。
つまり、NISAは長期投資に適した制度設計になっており、長期間の積み立てや、銘柄・地域・購入タイミングなどの分散を意識することで、複利の効果により資産が増えやすくなります。NISAを利用するなら「長期・積立・分散」投資を前提に考えておきましょう。
NISAの始め方
ここでは、常陽銀行のNISA口座をアプリで開設する手順を参考に、NISAの始め方を紹介します。NISA口座開設用のアプリをダウンロードした後は、4ステップでNISAを始められます。
なお、NISA口座の開設には投資信託口座の開設も必要ですが、常陽銀行のアプリであれば1度に両方の口座開設が可能です。
- 1.アプリ内の申し込みフォームに必要情報を入力する
- 2.マイナンバーカードおよび運転免許証をアップロードする
- 3.NISA口座の開設完了
- 4.NISAで運用する商品を選択する
手順をおさえて、スムーズにNISA口座を開設しましょう。
アプリ内の申し込みフォームに必要情報を入力する
まずはアプリ内の申し込みフォームに必要な情報を入力します。氏名や住所、連絡先などを入力してください。住所を間違えると重要書類が届かないため、必ず確認してから進めることが大切です。
マイナンバーカードおよび運転免許証をアップロードする
本人確認書類として、マイナンバーカード(もしくは通知カード)および運転免許証を用意します。書類はスマホのカメラで撮影してアップロードするだけで済むため、コピーを用意する必要はありません。
NISA口座の開設完了
本人確認書類のアップロードが終わったら、手続きは完了です。手続き完了後、7~10営業日後を目安に、NISA口座の開設完了通知が郵送されます。
NISAで運用する商品を選択する
口座が開設できたら、実際に運用する銘柄を選択し、購入または積立を申し込みます。常陽銀行では、常陽バンキングアプリやインターネットバンキング「アクセスジェイ」からNISAの取引が可能です。
どのように運用しようか決めかねていたり、運用の仕方に悩んだりした場合は、オンラインや窓口で相談を受け付けています。オンラインの場合は平日20時までで、土曜日も相談可能です。
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常陽銀行でNISAを始めて将来に備えよう

NISAは18歳から始められます。早くから始めたほうが良い、遅く始めると良くない、といったことはなく、自分の資産運用の目的や計画にあわせて制度を活用するのが大切です。常陽銀行ではNISA口座の開設に加え、開設後の運用相談やライフイベントにあわせた見直しの相談も可能です。
窓口だけでなくオンラインでも相談可能なため、初めての人も安心してNISAを始められます。この機会に将来に備えて資産運用を始めましょう。
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(2025年12月4日)
本コラムの内容は掲載日現在の情報です。
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以上